大角(読み)ダイカク

デジタル大辞泉 「大角」の意味・読み・例文・類語

だい‐かく【大角】

北斗七星南東橙色に輝く、牛飼い座のαアルファアルクトゥルスの中国名。麦星むぎぼし

はら‐の‐ふえ【大角】

上代戦場で吹き鳴らした角笛つのぶえ。獣の角に似た形のもの。はら。〈名義抄

はら【大角】

はらのふえ」に同じ。
「―、小角くだ鼓吹」〈天武紀〉

おお‐かく〔おほ‐〕【大角】

おの手斧ちょうなで削っただけの山出し角材で、30センチ角以上のもの。

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精選版 日本国語大辞典 「大角」の意味・読み・例文・類語

だい‐かく【大角】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 四角形折敷(おしき)の八寸四方の大きさのもの。
  2. [ 2 ] ( 「たいかく」とも ) 牛飼(うしかい)座のアルファ星アルクトゥルスの中国名。二十八宿中亢(こう)宿に属し、古くから方角時間を知る目標となり、また、農業をつかさどる星とされた。
    1. [初出の実例]「天狼・大角・織女の如きの恒星は」(出典:暦象新書(1798‐1802)上)
    2. [その他の文献]〔史記‐天官書〕

はら【大角】

  1. 〘 名詞 〙 昔、軍用に吹き鳴らした楽器。「大角」の字はその形が獣角に似るからといい、「はら」の訓は唐の大角を「簸邏廻(はらかい)」といったのによるという。はらのふえ。
    1. [初出の実例]「大角(ハラ)小角(くた)、鼓吹、幡旗、及び弩(おほゆみ)(いしはしき)の類は私の家に存(お)く応からず」(出典日本書紀(720)天武一四年一一月(北野本訓))

おお‐がくおほ‥【大角】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 木材の製材規格。日本標準規格制度以前の尺度で、九寸角(約二七センチメートル角)以上をいう地方と、七寸角(約二一センチメートル角)以上をいう地方とがある。⇔押角(おしかく)。〔日本建築辞彙(1906)〕
  3. 銭一三二文をいう、昔の芝居社会の隠語。〔劇場新話(1804‐09頃)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大角」の意味・わかりやすい解説

大角
だいかく

うしかい座α星 (固有名アルクトゥールス ) の中国名。大角星ともいう。この呼び名は日本には推古時代に伝わったという説がある。

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世界大百科事典(旧版)内の大角の言及

【アークトゥルス】より

…アークトゥルスとは,ギリシア語のアルクトゥロスに由来し,〈熊の番人〉の意味である。中国名は大角。これは,さそり座を青竜と見て,その2本の角の一つとしたものである。…

※「大角」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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