天人相関説(読み)てんじんそうかんせつ(英語表記)Tian-ren-xiangguan-shuo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

天人相関説
てんじんそうかんせつ
Tian-ren-xiangguan-shuo

中国思想用語。天人感応説ともいう。人事と自然現象 () との間に対応関係があり,人間の行為の善悪が自然界の異変 (吉祥や災異) を呼起す,という思想。この思想は漢代の儒家が盛んに唱えて,広く流行したものであるが,人事のうち,特に政治のよしあしが天に感応して天変地異の現象となって現れると説く。天人の相関は陰陽二気の原理によって,たとえば,天と人とにそれぞれ陰陽二気があり,人の陰気が動けば天の陰気が応じて動く,というように,相互の陰陽が感応し合うからである,と考えた。災異説 (→災異思想 ) は天人相関説の一種である。

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デジタル大辞泉の解説

てんじんそうかん‐せつ〔テンジンサウクワン‐〕【天人相関説】

中国古代の世界観政治思想の一。人間の行為や政事(人事)と自然現象(天事)との間には密接な関係があるとする説。あらゆる事象に天と人との相関関係を説き、特に漢代において支配的な政治思想として機能した。

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世界大百科事典 第2版の解説

てんじんそうかんせつ【天人相関説 tiān rén xiāng guān shuō】

中国の思想上,天(自然)と人(人事)とには対応関係があるとする説。最初に組織的に論じたのは前漢の董仲舒(とうちゆうじよ)の《春秋繁露》である。それによると,人体に大節が12あるのは1年の月数に,小節366あるのは日数に相応し,五蔵五行(ごぎよう)に,四肢があるのは四時の数に当たり,覚めまた眠るのは昼夜に等しい。すなわち人の身体は天の全体をそなえた小宇宙であり,それゆえ人は天と不可分の関係にたつと説く。

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世界大百科事典内の天人相関説の言及

【天】より

… 上述したように,春秋戦国期には天に関する多様な見解が提出され,それらはすでに漢以後の天の思想史を先取りしている。漢代のイデオローグ董仲舒(とうちゆうじよ)は,荀子の分離した天・人をふたたび結びつけ,天人相関説(政治のよしあしに対して天が感応して禍福をくだすとする説)をとなえ,墨家的な天を復活させた。歴代の儒教は,郊祀儀礼を整備して皇帝権力につかえる一方,この天人相関説を取り入れて権力の無制限な行使に制肘を加えた。…

【天人合一】より

…朱子学でいう〈天理を存し人欲を去る〉という命題もひとつの天人合一論ということができる。なお,董仲舒(とうちゆうじよ)の主張した天人相関説(自然現象と人間の行為とは感応しあうとする説)を,天人合一の名で呼ぶこともある。【三浦 国雄】。…

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