神亀元年(七二四)一〇月の聖武天皇の紀伊行幸の時、笠金村が従駕の人に送った長歌の反歌のうちに、
があり(「万葉集」巻四)、妹背山は現在の
「袖中抄」には「顕昭云、いもせの山とは紀伊国にあり。吉野川を隔ていもの山せの山とて二山の有也。昔いもとせうとと河を隔て中のさかひを論じけり。遂に妹かちてせの山の方近く掘て吉野河はながしたりと云」といういい伝えを載せるが、「但此いもの山せの山の中に小山あり。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
奈良県中部、吉野川を挟んで相対する右岸の妹山(いもやま)(260メートル)と左岸の背山(せやま)(272メートル)の総称。吉野町に属す。両山は吉野川の侵食によって切り離されたと考えられ、背は夫、妹は妻を意味し、浄瑠璃(じょうるり)、歌舞伎(かぶき)の『妹背山婦女庭訓(おんなていきん)』で知られる。妹山にはツルマンリョウ、ルリミノキ、テンダイウヤクなど暖地性植物の群生がみられ、妹山樹叢(じゅそう)として国の天然記念物に指定されている。その南西麓(ろく)に大名持神社(おおなもちじんじゃ)があり、神山とされたため、原始林の林相を現在に保つことができた。
[菊地一郎]
和歌山県北部、伊都(いと)郡かつらぎ町にある山。紀ノ川を挟み、北を背ノ山、南を妹山とするが、元来、両岸が迫る「狭山(せやま)」の意味で、兄山(せやま)と書き、妹山をつけて称したもの。中央に船岡山(ふなおかやま)があり、河流を二分し景色もよく、この狭隘(きょうあい)部が大化改新のとき畿内(きない)の南限とされ、北岸の南海道を旅する人々の旅愁を誘い、『万葉集』や『古今集』に残る歌枕(うたまくら)となった。
[小池洋一]
出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...
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