デジタル大辞泉 「存する」の意味・読み・例文・類語 そん・する【存する】 [動サ変][文]そん・す[サ変]《「そんずる」とも》1 存在する。ある。「古くから当地に―・する風習」2 生きている。生きながらえる。生存する。「この世に人類の―・する限り」3 無くならずに残っている。「今なお記憶に―・する」4 残しとどめる。たもつ。「旧態を―・する制度」[類語](1)存在・実在・実存・現存・現在・厳存げんそん・存立・所在・既存・在ある・居いる/(2)生きる・生存する・生息する・存命する・在る・永らえる・存生・在世・生かす 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「存する」の意味・読み・例文・類語 そん‐・する【存】 ( 「そんずる」「ぞんする」「ぞんずる」とも )[ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙 [ 文語形 ]そん・す 〘 自動詞 サ行変 〙① ある。そのままである。存在する。[初出の実例]「然れば、思一、遂に活(よみがへり)ぬ。今見れば存せり」(出典:今昔物語集(1120頃か)七)「判然たる区別が存して居るにも関らず」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉二)② 生きながらえる。生存する。[初出の実例]「男、命の存しぬる事を喜て」(出典:今昔物語集(1120頃か)五)③ 残る。残存する。[初出の実例]「驕れる者は失し倹なる者は存(ソン)す」(出典:太平記(14C後)一一)「ちゃんと記憶に存(ソン)して忘れません」(出典:福翁自伝(1899)〈福沢諭吉〉一身一家経済の由来)[ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙 [ 文語形 ]そん・す 〘 他動詞 サ行変 〙① そのままであらしめる。存在させる。保つ。[初出の実例]「天下しづかならず人民命を存するものありがたし」(出典:法華修法一百座聞書抄(1110)閏七月一一日)「刀のやふな凶器を終久(いつまで)も挿ず、頭も毛を存(ゾン)して」(出典:開化のはなし(1879)〈辻弘想〉初)② 残す。残しとどめる。[初出の実例]「穵林登(ウヱリントン)職分の字を常に心に存する事」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉八) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例