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宮城谷昌光 ミヤギタニマサミツ

デジタル大辞泉の解説

みやぎたに‐まさみつ【宮城谷昌光】

[1945~ ]小説家。愛知の生まれ。本名、誠一。漢文への深い素養を生かし、古代中国を題材とした作品を多く発表している。「夏姫春秋」で直木賞受賞、「重耳(ちょうじ)」で芸術選奨受賞。他に「子産」「奇貨居くべし」など。平成18年(2006)紫綬褒章受章。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

宮城谷昌光 みやぎたに-まさみつ

1945- 昭和後期-平成時代の小説家。
昭和20年2月4日生まれ。立原正秋師事郷里の愛知県で学習塾を経営しながら「史記」「春秋左氏伝」などを読破,のちそれらに材をとった小説を生みだす。平成3年「天空の舟」で新田次郎文学賞,「夏姫春秋」で直木賞,6年「重耳(ちょうじ)」で芸術選奨,12年司馬遼太郎賞,13年「子産」で吉川英治文学賞,16年菊池寛賞。早大卒。本名は誠一。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

宮城谷昌光
みやぎたにまさみつ
(1945― )

小説家。愛知県蒲郡(がまごおり)市生まれ。本名誠一。早稲田大学文学部英文科卒業。高校時代にはすでに小説家を志し、大学入学後は1日に100ページ読むことを自分に課し、コーヒー代と昼食代を節約して『中原中也全集』を購入。1、2年生のときは詩作に没頭する。3年生になったとき、仏文科か国文科に変わろうかと悩むが、菊池寛の文章に「作家になるためには、少なくとも外国語を一つマスターすべし」とあるのを知って英文科に残り、小沼丹(おぬまたん)の指導で卒業論文「エドガー・アラン・ポオの世界」を書き上げる。卒業後は出版社に勤務しながら、文筆活動を続ける。1968年(昭和43)、同人誌に発表した「春潮」(のちに『春の潮』(1995)と改題)が、新庄嘉章(よしあきら)の手を経て立原正秋に紹介され、当時立原が編集していた『早稲田文学』に以後作品が掲載されるようになる。本格的に執筆活動に入るのは1970年代に入ってからで、72年にはそれまでの筆名宮城谷青市から現在の昌光に改め、勤務していた出版社を退社。翌73年には郷里蒲郡に戻り結婚する。88年、初の古代中国史を描いた長編『王家の風日』を刊行するが、残念ながらさほど話題にはならず悔しい思いを味わう。しかし続く『天空の舟――小説伊尹(いいん)伝』(1990)で直木賞と山本周五郎賞の候補となり、新田次郎賞を受賞。さらには『夏姫春秋』(1991)で第105回直木賞を受賞、またたく間に第一線作家の仲間入りを果たす。宮城谷昌光の特色は、中国の史書から魅力的な人物を取り上げて提示することにあるが、加えてもう一つその主人公の生き方を通して読者に現代社会の矛盾に目を向けさせる内容の濃さがある。単なる古代中国の歴史ロマンに終わるのではなく、権謀術策渦巻く古代中国を生きた人々の知恵や、礼儀、道徳などを押しつけがましくなく、きわめて自然に描きながら読者を啓蒙(けいもう)するのである。その成果は『重耳(ちょうじ)』(1993)で芸術選奨文部大臣賞を受賞、96年(平成8)中日文化賞、2000年司馬遼太郎賞、01年『子産』(2000)で吉川英治文学賞を受賞と数々の受賞歴がみごとに証明している。ほかに『晏子(あんし)』(1994)、『孟嘗君(もうしょうくん)』(1995)、『楽毅(がっき)』(1996)、『海辺の小さな町』(1996)、『奇貨居くべし』(1997)、『太公望』(1998)、『沙中の回廊』(2001)などがある。02年、それまで中国古代史を描き続けてきた宮城谷だが、初めての日本の戦国時代を描いた長編『菅沼三代 風は山河より』を小説誌に発表。06年紫綬褒章(しじゅほうしょう)受章。[関口苑生]
『『宮城谷昌光全集』全21巻(2002~04・文芸春秋) ▽『子産』(2000・講談社) ▽『沙中の回廊』(2001・朝日新聞社) ▽『天空の舟――小説伊尹伝』『王家の風日』『太公望』(文春文庫) ▽『夏姫春秋』『重耳』『春の潮』『孟嘗君』(講談社文庫) ▽『晏子』『楽毅』(新潮文庫) ▽『海辺の小さな町』(朝日文庫) ▽『奇貨居くべし』(中公文庫)』

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