出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
ボルトとナットのように、一定の相対運動をする機構のそれぞれの部分(機素)が接触し、互いに一定の拘束運動をするような組合せをいう。軸と軸受、一対の歯車などがその例である。対偶は、面接触をするものと、線または点接触するものとに分けることができる。面接触をする場合、その運動から次のようなものがある。〔1〕一方を固定すると他方は直線運動をする滑り対偶、〔2〕軸線の周りに回転運動だけをする回り対偶、〔3〕直線運動と同時に回転運動をするねじ対偶、〔4〕球面で接触し球の中心に対して球面運動をする球面対偶、などである。拘束が幾何学的に完全なものを拘束対偶、ばね、油圧、重力などの外力によって拘束しなければならないものを強制拘束対偶という。
[中山秀太郎]
「pならばqである」という命題において、その仮設pと終結qとを交換して得られる命題「qならばpである」を元の命題の逆converseという。また、仮設と終結をそれぞれ否定して得られる命題「pでないならばqでない」を元の命題の裏inverse、そして、仮設と終結をともに否定したうえ両者を交換して得られる命題「qでないならばpでない」を元の命題の対偶という。一つの真である命題からつくった対偶はかならず真である。
[古藤 怜]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…もとの命題が正しくても,逆は正しいとは限らない(x2>4ならば,x>2またはx<-2が正しい命題)。また,もとの命題および逆のA,Bを,A,Bの否定におきかえたもの〈AでないならばBでない〉〈BでないならばAでない〉(前の例なら,〈実数xについて,x≦2ならばx2≦4〉および〈実数xについて,x2≦4ならばx≦2〉)を,それぞれもとの命題の裏obverse,対偶contrapositionという。もとの命題が正しければ対偶も正しく,対偶の対偶はもとの命題であるから,ある命題とその対偶とは同値であり,ある命題を証明するのに対偶を証明してもよい。…
…もとの命題が正しくても,逆は正しいとは限らない(x2>4ならば,x>2またはx<-2が正しい命題)。また,もとの命題および逆のA,Bを,A,Bの否定におきかえたもの〈AでないならばBでない〉〈BでないならばAでない〉(前の例なら,〈実数xについて,x≦2ならばx2≦4〉および〈実数xについて,x2≦4ならばx≦2〉)を,それぞれもとの命題の裏obverse,対偶contrapositionという。もとの命題が正しければ対偶も正しく,対偶の対偶はもとの命題であるから,ある命題とその対偶とは同値であり,ある命題を証明するのに対偶を証明してもよい。…
…論理的条件の中心は現代論理の中核にある標準論理の条件で,いま任意の2命題をp,qとすると,p→qあるいはp⊃q等で表現され,その全体を条件(式),→(または⊃)を条件詞(または条件記号),pをqの前件,qをpの後件という。また,pをqの十分条件,qをpの必要条件というが,必要条件という命名の理由は,p,qのそれぞれを否定にして順をかえた〈qでないならばpでない〉は〈pならばq〉のいわゆる〈対偶〉で,両者は互いに等しく,したがって,〈pならばq〉とは〈qが成り立たなければpも成り立たない〉に等しい点にある。標準論理の条件は別名〈実質含意〉ともよばれ,標準論理の他の命題結合詞と同様に,p,qのそれぞれの真偽の値によって定義され,pが真,qが偽のときのみ全体が偽で,他の場合(pもqも真,pが偽でqが真か偽)にはすべて真とされる。…
…中国の詩文における修辞上の技法の一つ。中国語では一般に〈対偶〉という名称のほうが用いられる。並列された同字数の2句が,語法上からも,意味上からもシンメトリックに対応しあうように構成された表現形式をいう。…
※「対偶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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