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対応原理 たいおうげんり correspondence principle

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

対応原理
たいおうげんり
correspondence principle

ミクロの世界を探究するためにニールス・ボーアが提案した指導原理古典物理学は,マクロの世界の物理現象をきわめて正確に記述することが十分確かめられているので,ミクロの世界で説明できない現象が見つかったからといって,簡単に捨て去るべきではなく,むしろ,古典物理学では説明できないミクロの世界の現象を支配する物理法則はある極限で古典物理学に対応しなければならない,というのがボーアの考えである。

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デジタル大辞泉の解説

たいおう‐げんり【対応原理】

量子論的なある量と古典物理学上の量との間には性質が異なるにもかかわらず、一定の対応が成り立つという理論。1918年に理論物理学者ボーアが提唱。

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法則の辞典の解説

対応原理【correspondence principle,Bohr's correspondence principle】

量子力学は古典論への極限において古典力学と等価になる.ボーアの対応原理*とも呼ばれる

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世界大百科事典 第2版の解説

たいおうげんり【対応原理 correspondence principle】

ニュートンの力学とマクスウェル電磁気学を主柱とする古典物理学が原子の世界で成立しないことがわかったとき,それに代わる理論をさぐりあてるまでの過渡期の道しるべとして,N.H.D.ボーアが1915年ころから提唱した原理。ボーアは,原子内の電子には古典力学の運動法則に従う多様な運動状態の中で量子条件を満たすものだけが許されるとして,これを定常状態と呼んだ。これは量子数と呼ばれる整数(n=1,2,……)で番号づけられるとびとびのもので,水素原子でいうと電子の軌道半径はan=αn2,エネルギーはEn=-β/n2の形になる(αとβは正の比例定数)。

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大辞林 第三版の解説

たいおうげんり【対応原理】

〘物〙 前期量子論を量子力学へ導く過程で、ボーアによって一つの指導原理として示されたもの。量子論的な量と古典物理学での量がどのような対応関係をもち、どのような手続きで対応関係がつけられるかを示す指針を与えた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

対応原理
たいおうげんり

量子論から得られた結果が、それまでの古典論から得られた結果と対応することを述べた原理で、ボーアが1918年ころに提唱し、これによって量子論から導き出す結果をより豊かにすることができた。ボーアは水素原子が放射・吸収する光の振動数を理解するため、いわゆるボーアの原子模型を提唱した。この模型では、古典力学から得られた電子の軌道のうち、電子が実際にとる定常状態を、ボーアの量子条件を用いて選択することができる。この場合、放射・吸収される光の振動数は、電子の定常状態のエネルギーの差をプランク定数で割って求めることができるが、光の強さや偏りを求めることはできなかった。そこでボーアは、定常状態の軌道が大きい極限、つまり定常状態を区別する量子数の大きい極限では、古典力学の結果と彼の模型の結果、すなわち量子論の結果とが一致するものと考え、水素原子内電子の運動によって放射・吸収される光の強さと偏りの古典力学による結果が量子論的な結果に対応するものとした。この場合、放射する光の振動数は彼の原子模型の結果に置き換えられている。この原理は断熱仮説とともに古典論から量子力学発見に至る過程で重要な役割を果たした。ハイゼンベルク対応原理を指導原理としつつボーアの原子模型から出発して、量子力学の理論の一つの形式である行列力学を発見した。[田中 一]

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世界大百科事典内の対応原理の言及

【ボーア】より

…ボーアの理論の核心は,原子が定常状態にある限りは古典力学によって,しかし光の放出,吸収が伴うような場合は量子仮説によって説明されるという点にあった。この新旧の理論をうまく使いわける方法は,のちの対応原理に発展していくものであった。14年,ラザフォードの招請でマンチェスター大学講師として出張,16年帰国してコペンハーゲン大学教授となる。…

【量子力学】より

…その予兆をシュワイドラーが放射性崩壊に見いだしていたことは前に述べた。
[対応原理]
 ボーア=ゾンマーフェルトの理論は,原子の出す光について,その振動数は正しくあたえたが,しかし強度も偏りもあたえることができなかった。ボーアは,たとえば水素原子の場合,電子の軌道が量子数nの増大とともに大きくなり,ついに巨視的となることに注目し,n′=n-τとnの大きい軌道間の遷移で出る光の振動数が,古典電磁気学のあたえる振動数に漸近することを確かめた。…

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