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小田原城 おだわらじょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

小田原城
おだわらじょう

神奈川県小田原市小田原町にある平城。その草創は詳細に知られていないが,鎌倉時代土肥一族の小早川氏が築いたものと伝えられている。応永 23 (1416) 年上杉禅秀の乱が起り,土肥氏もこれに加担し敗れ,戦功により上杉憲方の家臣大森頼明が,足利氏からこの地を賜わった。そののち,明応4 (95) 年藤頼のとき,北条早雲に取られ,以後北条氏5代相継ぎ,この城を本拠にして関東に威をふるった。北条氏は大規模な拡張工事を行い,その結果,防備のすぐれた城として,小田原城の名が知られるようになった。天正 18 (1590) 年,豊臣秀吉のために滅ぼされ,続いて関八州を領有した徳川家康が,譜代の臣大久保忠世を小田原城に封じたが,大久保家は次の代に失脚し,以後,城は江戸幕府の直轄地となり城番がおかれた。そののち,元和5 (1619) 年阿部氏,寛永9 (32) 年に稲葉氏が,貞享3 (86) 年には再び大久保氏が城主に封じられ,10代 182年間続いて明治維新にいたった。現在,城跡には復興天守閣があり,公園となっている。

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デジタル大辞泉の解説

おだわら‐じょう〔をだはらジヤウ〕【小田原城】

小田原市にある城。鎌倉時代初め、土肥氏が築城。戦国時代北条早雲が入城して後、北条氏の本城となり、関東の中心となった。天正18年(1590)豊臣秀吉が攻略。江戸時代には幕府の重要拠点として譜代大名を配した。小峰山城。

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百科事典マイペディアの解説

小田原城【おだわらじょう】

神奈川県小田原市にあった平山城。1180年に地頭(じとう)小早川氏が山城を築き,室町時代には山内上杉氏の家臣大森氏が拠った。1495年北条早雲(そううん)が大森氏を滅ぼし本拠とし,以降北条氏5代の間に城地を拡張して城郭を整備し城下町を形成。
→関連項目小田原征伐北条氏綱

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世界大百科事典 第2版の解説

おだわらじょう【小田原城】

北条早雲に始まる後北条氏代の本城で,近世に入って大久保忠世以下,10万石前後の譜代大名の居城(一時は番城)となった。後北条氏以前,大森氏時代の山城は,後の城の西部に位置する小峰山付近と推定され,北条氏はこれを拡張して山地と平地を結んで大きな城郭にした。南西に早川,北東に山王川,南東は一直線の海岸で,北西部は箱根の外輪山に連なる山地である。ここに,八幡山旧本丸,本丸(近世),城米郭,二の丸,三の丸など,囲郭式に諸郭があり,外側の三の丸の規模で,およそ東西1500m,南北800mである。

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大辞林 第三版の解説

おだわらじょう【小田原城】

小田原市にある城。鎌倉時代は土肥氏、室町時代には大森氏の居城。1495年北条早雲が攻略、北条氏累代の居城となった。1590年豊臣秀吉の小田原征伐で落城。以後、大久保・阿部など徳川の重臣が城主を継いだ。

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日本の城がわかる事典の解説

おだわらじょう【小田原城】

神奈川県小田原市にあった室町時代から江戸時代にかけての平山城(ひらやまじろ)。戦国時代の北条氏の本城で、江戸時代には小田原藩の藩庁が置かれた。国指定史跡。日本城郭協会選定による「日本100名城」の一つ。小田原城のあった場所には平安時代末期、豪族土肥氏一族の小早川遠平(小早川氏の祖)の城館があったといわれる。土肥氏は1416年(応永23)の上杉禅秀の乱で禅秀に与したために没落し、駿河を本拠としていた大森氏が同城を奪った。1495年(明応4)、伊豆を平定して韮山城(静岡県伊豆の国市)を本拠としていた伊勢盛時(北条早雲)は大森藤頼から小田原城を奪い、城を整備拡張して居城とし相模支配に乗り出した。以後、北条氏は5代にわたって同城を居城とした。現在、小田原高校のある八幡山の山上に本丸を置き、当時の小田原の町全体を総延長9kmの土塁と空堀で囲んだ壮大な城で、その総構えはのちの大坂城をしのいでいた。『関八州古戦録』によれば、1561年(永禄4)に越後の長尾景虎(上杉謙信)が関東の諸将を糾合して11万3000人の大軍勢で小田原城を包囲し1ヵ月に及ぶ攻城戦を行ったが、城を陥落させることはできなかった。甲斐の武田信玄も1569年(永禄12)に同城を攻めたが、城下に火を放つ程度で退去している。1590年(天正18)、豊臣秀吉は小田原城の北条氏政・氏直父子を攻め、小田原の役が起こった。秀吉は石垣山城(同市)を築いて、21万といわれる大軍で小田原城を包囲する一方、別働隊が北条氏の諸城を攻略。小田原城は3ヵ月に及ぶ籠城戦の末、降伏し無血開城した。この戦いの後、駿河に本拠を置いていた徳川家康が旧北条氏の領国である関東に国替えになった。家康は江戸城(東京都)を居城としたが、小田原城には重臣の大久保忠世を入城させ、小田原藩が成立した。壮大な総構えを持っていた小田原城は、忠世とその後を継いだ忠隣(ただちか)の代に規模を縮小させた。その後、阿部正次を経て稲葉氏3代が城主(藩主)をつとめたが、この時代に現在残る小田原城の姿に整備された。その後、同城には大久保忠朝が入城し、以降、大久保氏の居城として明治維新を迎えた。1870年(明治3)から1872年(明治5)にかけて、同城内の建造物はほとんど取り壊され、天守台のあった場所には大久保神社が建てられた。1901年(明治34)に城跡に小田原御用邸が建設され、1909年(明治42)には明治初期の解体を免れた唯一の遺構の二の丸平櫓(ひらやぐら)の修築が行われたが、1923年(大正12)の関東大震災で御用邸は大破し、平櫓も倒壊してしまった。戦後の1950年(昭和25)に天守台の整備が始まり、その後、城跡は小田原城址公園として整備され、1960年(昭和35)にはRC構造の外観復元した天守がつくられた。その後、常磐木門、銅門、馬出門が復元されている。なお、お鐘の台曲輪(くるわ)付近の空堀および土塁、早川口付近の二重土塁、幸田口と蓮上院付近の土塁など、北条氏時代の小田原城の遺構が現存する。JR東海道本線・東海道新幹線、小田急小田原線、伊豆箱根鉄道、箱根登山鉄道小田原駅から徒歩約10分。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

小田原城
おだわらじょう

鎌倉期から江戸期の城。神奈川県小田原市城内にある。城の起源は明確でないが、源頼朝(よりとも)の挙兵を助けた土肥実平(どいさねひら)の嫡男小早川遠平(こばやかわとおひら)が早川荘(しょう)の総預所(あずかりどころ)となって築城したのが初めといわれている。鎌倉~南北朝期は土肥、小早川の一族が拠(よ)っていたが、その土肥氏も1416年(応永23)の上杉禅秀(ぜんしゅう)の乱のとき、禅秀に味方して敗れ、土地を没収され、乱の平定に功のあった大森頼明(よりあき)に与えられることになった。大森氏は扇谷(おうぎがやつ)上杉氏の重臣であった。小田原城に入ったのは頼明の子頼春で、以来、5代80年にわたり大森氏の時代が続いた。1495年(明応4)伊豆韮山(にらやま)城を本拠とする伊勢(いせ)新九郎(北条早雲(そううん))が鹿(しか)狩りと称して小田原城背後の箱根に兵を送り、城を急襲して奪った。これより北条氏の城となり、氏綱(うじつな)、氏康(うじやす)、氏政(うじまさ)、氏直(うじなお)と相伝していったのである。戦国期の城の中心は江戸期の本丸(現在復興天守の建つ位置)ではなく、小峯山、八幡山のほうであった。北条氏在城時代、1561年(永禄4)には上杉謙信(けんしん)の、69年には武田信玄(しんげん)の軍勢に囲まれたが、これを撃退している。1590年(天正18)豊臣(とよとみ)秀吉の21万の大軍に囲まれ開城、北条氏は滅亡した。城下町全体を包み込んだ大外郭(総構(そうがまえ))が特徴。江戸期は大久保、阿部、稲葉氏など譜代(ふだい)大名が入った。1960年(昭和35)3層の天守閣が、また71年には常盤木(ときわぎ)門が復原された。[小和田哲男]

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世界大百科事典内の小田原城の言及

【小田原[市]】より

…特産品にはほかに,かまぼこ,梅干しなどがある。60年に天守閣が復元された小田原城の城跡は史跡に指定され,続いて本丸・二の丸の整備がはかられている。市内には報徳博物館・小田原文学館・松永記念館などがあり,市の北東郊の二宮尊徳の生家,曾我の梅林などとともに観光客を集めている。…

※「小田原城」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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