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山窩 さんか

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

山窩
さんか

定住することなく,山間水辺に漂泊生活をした日本の漂泊民。九州以東,関東にかけて居住した。セブリと呼ばれる,テントまたは仮小屋に住みながら移動生活をおくり,男はすっぽん,うなぎなどの川魚の漁獲を,女は,ざる,籠などの竹細工製造を生業とした。かつてはオゲノアイ,カンジン,ポンス,あるいは河原乞食などと呼ばれた。山窩の称もその由来は明らかではないが,前身が中世の傀儡師 (かいらいし) であるとする説が有力である。人口も調査困難のため明確にされておらず,1949年9月の全日本箕作製作者組合結成時には約1万 4000人とされたが,実数はこれを上回ったと考えられる。 (→箕作り )  

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デジタル大辞泉の解説

さん‐か〔‐クワ〕【山×窩】

山地の河原などを移動して、竹細工や狩猟などを業としていた人々。さんわ。

さん‐わ【山×窩】

さんか(山窩)

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百科事典マイペディアの解説

山窩【さんか】

少数集団で山間を漂泊して暮した民。散家・山稼などとも書かれ,ポン,ノアイ,オゲ,ヤマモンなどとよばれた。居住地東北地方と北海道を除く日本全域にわたった。通常〈せぶり〉と称するテント生活を営みながら川魚をとったり,箕(み)や箒(ほうき)・籠(かご)作りなどを生業とし,人里に出て売ったり米などと交換したりした。

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世界大百科事典 第2版の解説

さんか【山窩】

日本の山間部を生活の基盤とした,漂泊性の強い少数集団であったが,第2次大戦あたりを境にして不明となった。サンカは散家,山稼,山家などとも書かれてきたが,民間ではポン,ノアイ,オゲ,ヤマモンなどと呼んでおり,とくに平地の住民からは異端的に見られていた。その生活の実体は十分につかめてはいないが,現在までによるべき民俗学的研究は,柳田国男《“イタカ”及び“サンカ”》(《人類学雑誌》第27巻第6号,第8号,第28巻第2号。

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大辞林 第三版の解説

さんか【山窩】

山間部を移動しながら漂泊生活をおくっていた人々。山菜などの採集や狩猟・川漁、あるいは箕・籠かごなどの竹細工を生業としていた。東北地方以北にはいなかったといわれる。さんわ。

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世界大百科事典内の山窩の言及

【箕作】より

… 一般に箕作の者は下り職とみられたが,茨城県では集落に土着するものを箕作と呼び,村々を移動するものは箕直(みなおし)といって区別した。しかし関東では広く箕直は山窩(さんか)のことをさし,箕を作りまた修繕するところから出た名であった。諸地方にみられる箕作山,箕作翁の伝説も,おそらく彼らの漂泊生活と無縁でない。…

※「山窩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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