(読み)ジュン

デジタル大辞泉 「巡」の意味・読み・例文・類語

じゅん【巡】[漢字項目]

常用漢字] [音]ジュン(呉) [訓]めぐる
回り歩く。めぐる。「巡業巡航巡礼一巡歴巡
視察して回る。「巡査巡察巡視巡狩
ためらう。「逡巡しゅんじゅん
[名のり]みつゆき
難読まわりさん

じゅん【巡】

[名]巡爵じゅんしゃく」に同じ。
蔵人の―に参河みかはかみに任ず」〈今昔一九・二〉
[接尾]助数詞。ひとまわりした回数を表すのに用いる。「打席が一する」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「巡」の意味・読み・例文・類語

じゅん【巡】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. まわり。めぐり。一まわりしてまたくりかえす意にも用いる。
      1. [初出の実例]「寂照が巡に成て、自ら鉢を取て立むと為るに」(出典:今昔物語集(1120頃か)一九)
    2. じゅんしゃく(巡爵)
      1. [初出の実例]「蔵人の巡に参河の守に任」(出典:今昔物語集(1120頃か)一九)
  2. [ 2 ] 〘 接尾語 〙 ひとまわりした回数を表わすのに用いる。まわり。めぐり。
    1. [初出の実例]「次楽舞〈各二曲〉茎立、苞焼、蘇、甘栗、七八巡、宮司給祿〈就内侍候所給〉」(出典西宮記(969頃)一)

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普及版 字通 「巡」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 6画

(旧字)
7画

[字音] ジュン
[字訓] めぐる・まわる

[説文解字]
[その他]

[字形] 形声
声符は巛(せん)。巛は川。もと(けんかい)(田畑のみぞ)を意味する字。〔説文〕二下に「て行(めぐ)るなり」(段注本)、すなわち視察巡行の意とする。天子には巡行という。循・徇などと声義が近い。

[訓義]
1. めぐる、みまわる、まわる。
2. あまねくする、やすんずる。
3. 循・徇と通じ、したがう、そう。

[古辞書の訓]
名義抄 メグル・ヲサム・サク・ヲコル・イル・アマネシ 〔字鏡集〕 サク・イル・サル・アマネシ・メグル・マホル・オコル・ミユクナリ・メグラス・オサム・ヒトヘニ

[語系]
・循ziunは同声。徇ziuen、(遵)tziunは声義が近い。帥・(率)shiutも声義に通ずるところがあり、みな率いて威勢を示し、従わせる意をもつ語である。

[熟語]
巡按巡閲巡駕・巡廻巡禦巡徼巡警巡検・巡行・巡幸・巡査・巡察・巡士・巡社巡綽・巡錫・巡酒・巡守・巡狩巡仗・巡診・巡省・巡靖・巡巡撫・巡風・巡捕・巡方・巡夜巡弋巡邏巡覧巡吏・巡礼
[下接語]
一巡・徼巡・警巡・行巡・更巡・周巡・巡・夜巡・歴巡

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