(読み)キ

デジタル大辞泉 「希」の意味・読み・例文・類語

き【希】[漢字項目]

[音](漢) ケ(呉) [訓]まれ ねがう こいねがう
学習漢字]4年
〈キ〉
めったにない。「希少希代きだい古希
ねがう。「希求希望
(「」の代用字濃度が薄い。「希釈希薄希塩酸
ギリシャ。「希日辞典」
〈ケ〉1に同じ。「希有けう
難読希臘ギリシャ希伯来ヘブライ

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精選版 日本国語大辞典 「希」の意味・読み・例文・類語

き【希・稀】

  1. [ 1 ] 〘 接頭語 〙 化学薬品または液体を示す語に接続し、そのものより濃度のうすいことを表わす。「希塩酸」「希硫酸」など。
  2. [ 2 ]ギリシア(希臘)」の略。

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普及版 字通 「希」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 7画

[字音] キ・ケ・チ
[字訓] まれ・ねがう

[字形] 象形
すかし織りの布。上部の爻(こう)はその文様を示す。〔説文〕に希字を収めない。〔論語、先進〕「瑟を鼓すること希(まれ)なり」、〔論語、公冶長〕「怨み是(ここ)を用(もつ)て希なり」など、稀の意に用いる。〔爾雅、釈詁〕に「罕なり」とみえる。稀と通用し、希望の意は覬・冀・幾との通用義。〔周礼、春官、司服〕「稷五祀を祭るときは、則ち希冕(ちべん)す」とあって(ち)の初文とみられ、希とはあらい麻織の織目の形を示す字であろう。

[訓義]
1. の初文。あらい麻織。糸のあらい織りで、稀の意となる。まれ。
2. 密度のあらいことから、とおい、うとい、しずか。
3. 覬・冀・幾と通用し、ねがう、こいねがう、もとめる。

[古辞書の訓]
名義抄〕希 マレラナリ・マレナリ・マレニ・スクナシ・ネガフ・コヒネガフ・タマタマ・ヲシム

[声系]
〔説文〕に希声として唏・・晞・稀・欷・など十一字を収める。は希の形声字。希声の字は稀少の意が多く、唏・欷はなくときの擬声語

[語系]
希xii、覬・(幾)kii、冀kiei、kitは声義近く、心に強く希求することをいう。气khit、kat、曷hatの字形が、雲気を望み、屍骨を用いる古い呪儀を示すものであることからいえば、がその原義に近く、希以下は音の通用による仮借とみてよい。語彙は稀字条参照。

[熟語]
希夷希意・希栄希革希闊・希冀希覬希企希奇・希・希求・希希歇・希見希賢希言・希古・希・希幸・希旨・希少・希心・希世・希声・希静・希聖・希代・希稠・希・希図・希年・希微・希聞・希慕・希望・希禄・希有・希衣・希冕
[下接語]
幾希・古希・鮮希・稠希

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