デジタル大辞泉 「稀」の意味・読み・例文・類語

まれ【×稀/希】

[形動][文][ナリ]実現・存在することが非常に少ないさま。また、数少なくて珍しいさま。「ここでは、雪は―だ」「たぐい―な才能」
[類語]たま珍しい貴重珍重得難い貴い稀有けう高貴大切重要異色異彩珍貴珍稀大事だいじ肝要肝心緊要枢要かなめきも肝心要有意義意義深い千金耳寄り掛け替えのない希少希代未曽有破天荒空前空前絶後前代未聞奇跡的奇しくも期せずしてまぐれ不可思議又と無い又無い無二無比無双無類比類ない類がない並びないたぐいまれ又と二度と二度と再びめった千載一遇得難い盲亀もうき浮木ふぼく一期一会いちごいちえ見せ場決め所思いがけない思いがけず待てば甘露の日和ひよりあり折よく僥倖ぎょうこうここぞ一世いっせ一代最初で最後図らずも決定的瞬間契機

き【稀】[漢字項目]

人名用漢字] [音]キ(漢) ケ(呉) [訓]まれ
〈キ〉
めったにない。「稀覯きこう稀少稀代古稀
濃度が薄い。まばら。「稀薄
〈ケ〉1に同じ。「稀有けう
[補説]「」と通用する。

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精選版 日本国語大辞典 「稀」の意味・読み・例文・類語

まれ【稀・希・罕】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙
  2. 全くないというわけではなく、ごく少し存在するさま。数少なく珍しいさま。稀少。
    1. [初出の実例]「具足(そだ)れる人の 踏みし足跡(あと)どころ 麻礼爾(マレニ)もあるかも」(出典仏足石歌(753頃))
  3. 機会や場合が、ごく少ないさま。たまさか。
    1. [初出の実例]「かく許あふひのまれになる人をいかがつらしとおもはざるべき〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)物名・四三三)

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普及版 字通 「稀」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 12画

[字音] キ・ケ
[字訓] まれ・すくない

[説文解字]

[字形] 形声
声符は希(き)。〔説文〕七上に「なり」とあり、稀の意とする。また徐説に、〔説文〕に希の字がなく、爻は稀の意、巾は禾の根茎の象で、希を稀の初文とする。希はの従うところでその織文。粗く織りなした帛。その意を禾苗に施して稀という。

[訓義]
1. まれ、禾苗がまばらであること。
2. すくない、うすい、とぼしい。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕稀 宇須志(うすし)、、万礼良尓(まれらに) 〔名義抄〕稀 マレナリ 〔字鏡集〕稀 マレナリ・マレラナリ・スクナシ・トモシ・メヅラシ・タフトシ・オロ(ソ)カナリ・エラブ・ウバフ・ネガフ・シロキキビ

[語系]
稀・希xiiは同声。罕xanもその系列の語。〔爾雅、釈詁〕に「希は罕なり」、〔論語、先進〕「瑟を鼓すること希なり」は稀の意である。

[熟語]
稀豁稀闊・稀罕・稀希・稀・稀曠・稀釈・稀少・稀世稀省・稀絶・稀・稀代稀年・稀薄稀微・稀糜・稀密稀滅稀齢
[下接語]
依稀・古稀・行稀・人稀・髪稀・夢稀・友稀

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