希代(読み)キタイ

デジタル大辞泉 「希代」の意味・読み・例文・類語

き‐たい【希代/×稀代】

[名・形動]《「きだい」とも》
世にもまれなこと。めったに見られないこと。また、そのさま。「―の名馬
不思議であること。非常に変わっていること。また、そのさま。
浪花節咄喊とっかんする様な―な調子であった」〈漱石坑夫
[類語]絶世希有珍しい貴重珍重得難い貴い高貴大切重要異色異彩珍貴珍稀たま千金耳寄り掛け替えのない希少未曽有破天荒空前空前絶後前代未聞

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精選版 日本国語大辞典 「希代」の意味・読み・例文・類語

き‐たい【希代・稀代・奇代】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「きだい」とも )
  2. 世にもまれなこと。非常に珍しい、驚嘆すべきこと。また、そのさま。希世(きせい)
    1. [初出の実例]「件慶希代之事也」(出典:小右記‐寛弘二年(1005)七月二一日)
    2. 「此次は古今奇代(キタイ)真情をあらはし」(出典人情本・英対暖語(1838)初)
  3. あやしむべきこと。また、そのさま。不思議。奇怪(きかい)。けたい。けったい。「きたい(奇態)」と混同して用いられることもある。
    1. [初出の実例]「両条希代いまだきかざる狼藉なり」(出典:平家物語(13C前)一)
    2. 「いと奇代(キタイ)なる声を発して」(出典:狐の裁判(1884)〈井上勤訳〉八)

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普及版 字通 「希代」の読み・字形・画数・意味

【希代】きだい

世にまれな。稀世。唐・陳鴻〔長恨歌伝〕夫(そ)れ希代の事は、出世の才にひて之れを潤色するに非ずんば、則ち時と沒し、世に聞えざらん。

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