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帝釈峡遺跡群 たいしゃくきょういせきぐん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

帝釈峡遺跡群
たいしゃくきょういせきぐん

広島県,帝釈峡石灰岩地帯に分布する岩陰・洞窟遺跡群。縄文時代から先土器時代の遺物を出土。現在 25遺跡が確認され,そのうち馬渡,寄倉,名越,観音堂,堂面などが調査されている。寄倉,観音堂では,縄文時代全般にわたる土器,石器,骨角器が出土。馬渡では,第4層から有茎尖頭器,石鏃,土器類が出土し,縄文文化出現の様相を示す。また,観音堂第 25層では,長さ 15cmの大腿骨片が出土し,先土器時代の化石人骨として注目されている。

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世界大百科事典 第2版の解説

たいしゃくきょういせきぐん【帝釈峡遺跡群】

広島県の北東部,比婆郡東城町と神石郡神石町にまたがる地域は,中国地方の代表的な石灰岩地帯の一つである帝釈峡として著名であるが,1961年帝釈始終の馬渡林道工事のさい,貝殻や土器の出土することが知られ,これが遺跡群発見の端緒となった。石灰岩の岩陰,洞窟を利用した石器時代の遺跡は,30ヵ所にのぼり,その分布は比婆,神石,甲奴の3郡にまたがり,さらに岡山県側にも広がる。馬渡岩陰寄倉岩陰,名越岩陰,猿穴岩陰,白石洞窟,牛川岩陰(以上東城町),観音堂洞窟(神石町),猿神岩陰(油木町),堂面洞窟(豊松村)などの遺跡が,62年の馬渡の第1次調査以来20年以上におよんで調査中である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

帝釈峡遺跡群
たいしゃくきょういせきぐん

広島県の北東部、庄原(しょうばら)市東城(とうじょう)町地区と神石(じんせき)郡神石高原町一帯は、国の名勝「帝釈川の谷」として知られる石灰岩地帯である。1961年(昭和36)に帝釈馬渡(まわたり)岩陰遺跡が林道工事の際に発見され、その後、石灰岩の岩陰・洞窟(どうくつ)を利用した石器時代遺跡の多数存在することが明らかになった。62年の帝釈馬渡岩陰遺跡の調査以来今日まで、帝釈寄倉(よせくら)岩陰、帝釈名越(なごえ)岩陰、帝釈猿穴(さるあな)岩陰、帝釈白石(しらいし)洞窟、戸宇牛川(とううしかわ)岩陰、帝釈観音堂(かんのんどう)洞窟、帝釈大風呂(おおぶろ)洞窟、帝釈弘法滝(こうぼうだき)洞窟、帝釈穴神(あながみ)岩陰、久代東山(くしろひがしやま)岩陰、豊松堂面(とよまつどうめん)洞窟の各遺跡の調査を継続している。多くの遺跡では、縄文時代全般にわたる遺物が層序をなして出土し、西日本の縄文文化の基準になるとともに、旧石器時代に及ぶものもある。[潮見 浩]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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