年金保険(読み)ネンキンホケン

デジタル大辞泉 「年金保険」の意味・読み・例文・類語

ねんきん‐ほけん【年金保険】

保険金を年金として、終身または一定期間、毎年一定額の支払いを約する個人年金の一種。被保険者の生死にかかわらず一定期間支払われる確定年金、ある時期から死亡するまで支払われる終身年金、事前に定めた期間で生存している限り支払われる有期年金などがある。また、保険料を運用することで受け取り額が変わる変額年金保険と、契約時に受け取り額を決めておく定額年金保険とがある。個人年金保険。→資金保険
《「年金保険制度」の略》国民年金厚生年金共済年金などの公的年金制度のこと。

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精選版 日本国語大辞典 「年金保険」の意味・読み・例文・類語

ねんきん‐ほけん【年金保険】

  1. 〘 名詞 〙 保険金額を年金として、終身または一定の期間、毎年一定額ずつ支払う生命保険。⇔資金保険。〔尖端語百科辞典(1931)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「年金保険」の意味・わかりやすい解説

年金保険 (ねんきんほけん)
annuity insurance

年金保険には公的保険(公的年金)と民間保険私的年金)とがあるが,前者については〈年金〉の項で扱うこととし,本項では後者について述べる。高齢化社会の到来と公的年金の充実に限界が感じられてきたことから,補完的な老後保障として私的年金(保険)が注目を集めている。これには,企業が従業員退職後の生活保障を行う企業年金保険と,個人が自助努力で加入する個人年金保険がある。企業年金は,その企業の消長とは関係なく確実に退職者に支払われるべきものであるので,生命保険会社等が各企業の定年退職者年齢にあわせて設計し,企業から受け取った保険料を効率的に運用している。個人年金保険も生命保険会社で販売されているが,年金開始年齢などの商品内容は近年多様化しており,多くの人の生活設計にこたえられるようになっている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「年金保険」の意味・わかりやすい解説

年金保険
ねんきんほけん
annuity insurance

生命保険の一種。保険金の給付方法に基づく分類で,保険金が一時金として給付されるものを一時金保険というのに対して,保険金が一定期間にわたって分割して給付されるものを年金保険という。年金保険は通常「年金」と略称されるが,現代的年金はいずれも保険技術,保険数理に基礎をおいている。年金は特に老齢に達して退職あるいは第一線を退いた以後の余生の経済的保障を達成するための仕組みで,個人が任意,自発的に加入する個人年金,企業がその退職者を対象として保険会社などを利用して行う企業年金,国家が国民の老後の生活安定のために実施する社会保障,社会保険としての年金があり,前2者を私的年金保険,後者を公的年金保険という。日本における公的年金保険は被用者を対象にし,職域を中心に組織された厚生年金保険,船員保険,国家公務員共済組合,その他各種共済組合などと,一般国民を対象とした国民年金,農業者年金によって制度が構成されていて,制度間における負担と給付の格差が大きい。

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保険基礎用語集 「年金保険」の解説

年金保険

被保険者の生存により毎年一完の年金を支払うことを約束する生存保険のことを指します。年金の支払方法により次の5つに分かれます。?生きている限り、一生涯にわたり受取れる終身年金?保証期間中は生死にかかわらず年金が受取れ、期間経過後も生存を条件に一生涯受取れる保証期間付終身年金?生死にかかわらず一定期間年金が支払われる確定年金?生存を条件において一定期間年金が支払われる有期年金?保証期間中は生死に関係なく年金が受取れ、また残りの期間においては、生きている場合に受取れる保証期間付有期年金なのがあります。

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世界大百科事典(旧版)内の年金保険の言及

【社会保険】より

…社会保険が社会保障において中心的役割を果たしうるのはこれらの特色を備えていることによる。社会保険の種類は,疾病,出産を保険事故とする医療(疾病)保険,老齢,障害,生計中心者の死亡(遺族)についての年金保険,失業のための失業保険,業務(労働)災害と職業病を保険事故とする労災(災害)保険の4部門に大別できる。失業保険と労災保険は通常被用者だけを対象とするのに対して,医療保険と年金保険は全国民が対象となりうる。…

※「年金保険」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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