(読み)タイ

デジタル大辞泉 「待」の意味・読み・例文・類語

たい【待】[漢字項目]

[音]タイ(漢) [訓]まつ
学習漢字]3年
まち受ける。まつ。「待機待避待望期待
もてなす。取り扱う。「待遇歓待虐待招待接待優待
[名のり]なが・まち・みち

まち【待/祭】

きまった日に人々が集まり、忌みのためにこもって一夜を明かすこと。また、その行事まつり。「甲子きのえね―」「二十六夜―」

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精選版 日本国語大辞典 「待」の意味・読み・例文・類語

まち【待】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「まつ(待)」の連用形の名詞化 )
  2. まつこと。また、そのときの状態。
  3. 昔の狩言葉(かりことば)。高い木の股に横木を結びつけ、その上にいて、鹿などが下にくるのを待って射ること。まち木。
    1. [初出の実例]「待と云ふ事をなむしける」(出典:今昔物語集(1120頃か)二七)
  4. 商人が、あらかじめ仕込みをして客を待っている売物。でき合いの商品。〔随筆・松屋筆記(1818‐45頃)〕
  5. 雅楽で、舞の譜に用いられる語。ひとつの動きから次の動きに移る時、ひと拍子または二拍子待つことが必要な時に使われる。
  6. ハイヤータクシーが客に貸しきられて、走行していない状態。

まと【待】

  1. 動詞「まつ(待)」の終止形連体形に当たる上代東国方言。
    1. [初出の実例]「かなと田をあらがきまゆみ日が照(と)れば雨を万刀(マト)のす君をと麻刀(マト)も」(出典:万葉集(8C後)一四・三五六一)

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普及版 字通 「待」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

[字音] タイ
[字訓] まつ

[説文解字]
[金文]
[その他]

[字形] 形声
声符は寺(じ)。寺に(ち)・特(とく)・等(とう)の声がある。〔説文〕二下に「竢(ま)つなり」とあり、待ちうけていて用意する意。卜文に「(なが)し」、金文に「(ゆ)く」のようにを用いており、それよりして待が分化したのであろう。金文の〔鐘(ちゆこうけいしよう)〕に「を是れ寺(たも)つ」は持、また〔石鼓文、田車右〕に「秀弓寺射す」とは、射を待つ意である。

[訓義]
1. まつ、まちうける。
2. ふせぐ、そなえる、もてなす、あてにする。

[古辞書の訓]
名義抄〕待 マツ・ミル・ナゾラフ・ソナフ・トドム・マネ(チ)キル・アカシ 〔字鏡集〕待 ミル・アヤシ・マツ・マナ(チ)キル・ソナフ・サブラフ・ナズラフ・トドム

[声系]
〔説文〕に待に従う字としてを収める。「待つ」と訓する字である。

[語系]
待ddiは声義近く、同訓の字。俟・竢zi、等tngも、それぞれ待つと訓する字である。

[熟語]
待価待賈・待間・待期・待機・待客・待遇・待月待賢・待差・待罪・待字・待次・待時・待終・待除待承待詔・待制・待等待補・待望待慢待命・待要・待養待漏待禄
[下接語]
応待・客待・款待・歓待・期待・虐待・遇待・厚待・終待・招待・接待・善待・相待・待・停待・特待・薄待・賓待・奉待・優待・留待・礼待

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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