忌み(読み)いみ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

忌み
いみ

(けがれ)を避け身を慎むことをいう。忌みには大別して二つの場合がある。一つは神事に関する忌みであり、他は死の忌みや女性の月事に対する忌みで穢とされているものである。清浄の忌みは他のものが近づくのを警戒して避けるが、穢の忌みのほうは、人々がそれに接触しないように注意する。神祭に携わる頭屋(とうや)の役を務める人などは禊(みそぎ)によって身を清め、他の人と合火(あいび)をしないように気をつける。昔は触穢(しょくえ)といって穢の忌みにかかったものは宮廷に入ることを許されなかった。火事にあった人なども焼亡の忌みといって穢とされていた。
 忌みに服する場合、その種類によってそれぞれ期間が決まっていた。村の祭りなどはそれが済めば一般の村人は忌みがはれるが、頭屋など神役につく者は任期期間1年なり半年なり忌みを守らねばならない。出産の忌みは以前産婦は75日とされていたが、のちには21日ぐらいの忌みにすることになった。そして生児は30日前後で忌み明き宮参りをした。男にも1週間か3日ぐらいの忌みがかかり、狩猟や炭焼きまた漁労にも1週間従事しなかった。死の忌みは今日でも四十九日(しじゅうくにち)または三十五日に忌み明きをするのが普通となっている。[大藤時彦]

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