精選版 日本国語大辞典「惨」の解説
みじ‐め【惨】
〘名〙 (形動) (「見じ目」の意か) あわれで見るにしのびないこと。まともに見ていられないほど、いたいたしいこと。また、自分がひどく卑小で情なく、屈辱的に感じられること。また、そのさま。
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)前「子(がき)が出来ちゃアみじめだゼ」
※明暗(1916)〈夏目漱石〉二「白いベッドの上に横(よこた)へられた無残(ミジメ)な自分の姿が明かに見えた」
みじめ‐さ
〘名〙
さん【惨】
〘形動ナリ・タリ〙 いたましいさま。むごたらしいさま。また、心が痛むような悲しいさま。
※日本の下層社会(1899)〈横山源之助〉五「祖先の遺せる小作地を〈略〉他に与ふること惜しく、悲しく、乃ち涙を以てするの意を含めるものとす、何ぞ其の語の惨なる」 〔詩経‐陳風・月出〕
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