打付ける(読み)ウチツケル

デジタル大辞泉 「打付ける」の意味・読み・例文・類語

うち‐つ・ける【打(ち)付ける】

[動カ下一][文]うちつ・く[カ下二]
1 釘くぎなどで打って、取り付ける。「雨戸に板を―・ける」
2 強く打つ。ぶっつける。「鴨居かもいに頭を―・ける」
3 火打ち石を打って火をつける。
「母は錠をあけてはいり、火を―・ける」〈人・閑情末摘花・一〉
4 露骨に事を行う。遠慮なくする。
「いやながらかなへてもやるべしと、―・けたる文章」〈浮・五人女・三〉
5 うってつけである。格好である。
「―・けたよい敵かたき、不足はあるまい」〈浄・加増曽我〉
[類語]当てる・ぶつける・打ち当てる・突き当てる・突っかかる・突っかける・衝突・激突・命中・的中・百発百中・体当たり・一撃・打撃・強打・痛打・連打・乱打・滅多打ち

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精選版 日本国語大辞典 「打付ける」の意味・読み・例文・類語

うち‐つ・ける【打付】

  1. 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]うちつ・く 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙
  2. ① くぎなどを打ち込んで、ある物につける。
    1. [初出の実例]「様々に終夜(よもすがら)物の具共打付て」(出典:今昔物語集(1120頃か)三一)
    2. 「大物(だいもつ)の五六(ごろく)にて打付たる桟敷傾き立て」(出典:太平記(14C後)二七)
  3. ② 火打石を打って、火をつける。
    1. [初出の実例]「一番に火うちつけて法華堂の常燈につけられたり」(出典:愚管抄(1220)三)
  4. ③ 手かせや足かせを付ける。縛りつける。
    1. [初出の実例]「盗人を捕へて打付て置たりけるが」(出典:今昔物語集(1120頃か)二五)
  5. ④ 強く打つ。激しくぶつける。投げつける。
    1. [初出の実例]「天雲に翼(はね)打附(うちつけ)て飛ぶ鶴のたづたづしかも君しいまさねば」(出典:万葉集(8C後)一一・二四九〇)
    2. 「打物抜きて〈略〉この人にうちつけんとしたりしかば」(出典:御伽草子・あきみち(室町末))
  6. ⑤ ( 「うち」は接頭語 ) 物に物を添える。付ける。
    1. [初出の実例]「おほきなるかうらいをうちつけ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)菊の宴)
    2. 「つらつらと聞かせ給うて〈略〉御声うちつけさせ給ひて」(出典:讚岐典侍(1108頃)上)
  7. ⑥ ( 「うち」は接頭語 ) ぶしつけに物事をする。露骨に物事をする。
    1. [初出の実例]「うちつけたる文章、去りとてはにくさもにくし」(出典:浮世草子・好色五人女(1686)三)
  8. ⑦ ( 「うち」は接頭語 ) うまく適合する。うってつけである。
    1. [初出の実例]「うちつけたよい敵(かたき)、不足は有まい」(出典:浄瑠璃・加増曾我(1706頃)四)

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