デジタル大辞泉
「掛合う」の意味・読み・例文・類語
かけ‐あ・う〔‐あふ〕【掛(け)合う/懸(け)合う】
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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かけ‐あ・う‥あふ【掛合】
- ( 間に y の音がはいって「かけやう」と読まれる場合も多い )
- [ 1 ] 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙
- ① 二つの物がつり合う。調和する。また、匹敵する。
- [初出の実例]「すべてこの句にかけあひたる秀逸は、十句に一句も有りがたし」(出典:連理秘抄(1349))
- 「Caqeauanu(カケアワヌ) アイテヂャ」(出典:日葡辞書(1603‐04))
- ② かかわり合う。関係する。参加する。
- [初出の実例]「黄河の水を引て運河とす。これにかけあふ役人、〈略〉十二万人余といふ」(出典:随筆・孔雀楼筆記(1768)三)
- ③ 要求、要望などを持って相談に行く。談判する。交渉する。
- [初出の実例]「汝が生国、志賀の植野へもかけ合た上首ぶち放す」(出典:浄瑠璃・志賀の敵討(1776)五)
- 「重兵衛に懸合(カケアッ)て、つがふしてつとめをひかせるから」(出典:人情本・仮名文章娘節用(1831‐34)下)
- [ 2 ] 〘 他動詞 ワ行五(ハ四) 〙
- ① 物事をかわるがわる行なう。
- [初出の実例]「二十八日伊賀へ上着申候。同姓よろこび、旧友ども日々かけ合候而、今月十六日迄伊賀に逗留致候而」(出典:杉風宛芭蕉書簡‐元祿七年(1694)閏五月二一日)
- ② 互いに対抗し、張り合う。競い合う。
- [初出の実例]「まゆみをやをらとりて、ひしひしとふたりかけあふ所を射たれば」(出典:御伽草子・化物草子(日本絵巻物全集所収)(室町末))
- ③ 互いに掛ける。
- [初出の実例]「又かくる。それからひたとかけやひて、後にはすきくわをすて、水かけやいをして」(出典:虎明本狂言・水掛聟(室町末‐近世初))
- 「少しも迷惑をかけ合はないのである」(出典:侏儒の言葉(1923‐27)〈芥川龍之介〉地上楽園)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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