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放下僧 ホウカソウ

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デジタル大辞泉の解説

ほうか‐そう〔ハウカ‐〕【放下僧】

《「ほうかぞう」とも》室町中期以後に現れた、放下3を行う僧形の芸能者。田楽法師の系統をひく。ほうげそう。
[補説]曲名別項。→放下僧(ほうかぞ)

ほうかぞう【放下僧】[曲名]

謡曲。四番目物。牧野小次郎が禅僧の兄とともに放下僧のいでたちで芸を披露し、親の敵の利根信俊に近づいて仇(あだ)を討つ。

ほうげ‐そう〔ハウゲ‐〕【放下僧】

ほうかそう(放下僧)

出典|小学館
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世界大百科事典 第2版の解説

ほうかぞう【放下僧】

(1)能の曲目。四番目物。現在物。作者不明。宮増みやます)作ともいう。シテは牧野小次郎の兄。牧野小次郎(ツレ)の父が口論の結果殺害されたので,小次郎は禅門に入っていた兄の僧(シテ)を訪れて説得し,敵討を計画する。敵の利根信俊(とねののぶとし)(ワキ)が瀬戸の三島に参詣(さんけい)に出たので,兄弟は大道芸人放下僧(放下)になりすまして信俊に近づき,言葉おもしろく禅問答を交わしたりして取り入り,道中の供を許される。

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大辞林 第三版の解説

ほうかぞう【放下僧】

〔「ほうかそう」とも〕 放下を僧形で行なった者。ほうげそう。
能の曲名(別項参照)。

ほうかぞう【放下僧】

能の一。四番目物。宮増作か。大道芸人の放下と放下僧に身をやつした兄弟が、武蔵国瀬戸の三島神社で親の仇敵を討つ。曲くせ舞や羯鼓かつこ・小歌など中世の遊芸を取り入れている。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

放下僧
ほうかぞう

能の曲目。四番目物。五流現行曲。作者は宮増(みやます)ともされるが不明。父を利根信俊(とねののぶとし)に殺された牧野小次郎(ツレ)は、仏門にある兄(シテ)を説得し、旅芸人の放下僧の姿となって敵(かたき)討に出(い)で立つ。三島(みしま)明神に参詣(さんけい)にきた利根(ワキ)に、2人は彼の好む禅問答で近づき、すきをうかがってついに敵を討つ。この能の眼目は、その敵討のストーリーよりも、禅とともに、中世に流行した曲舞(くせまい)、羯鼓(かっこ)、小歌などの芸能づくしにねらいがあり、とくに「面白(おもしろ)の花の都や」で始まる小歌は、狂言の『花折(はなおり)』『花盗人(はなぬすびと)』でも歌われるように、当時の流行歌がそのままに取り入れられ、『閑吟(かんぎん)集』にも採られている。[増田正造]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の放下僧の言及

【放下】より

…放下は禅家から出た用語で,ものごとを放り投げて無我の境に入ることを〈放下す〉といった。室町期には僧形をした放下(家)僧や,烏帽子(えぼし)姿で恋歌を書いた短冊を笹竹に吊り下げ背に負った放下師などが活躍し,弄丸(ろうがん),品玉(しなだま),輪鼓(りゆうご)など,品物を空中に投げ上げて曲取りする散楽(さんがく)系の曲芸や,コキリコなどでリズムをとって物語り歌をうたい歩き,子女の人気を得た。近世にいたって俗人の手に移ってからは単に放下と呼ぶようになった。…

【放下】より

…放下は禅家から出た用語で,ものごとを放り投げて無我の境に入ることを〈放下す〉といった。室町期には僧形をした放下(家)僧や,烏帽子(えぼし)姿で恋歌を書いた短冊を笹竹に吊り下げ背に負った放下師などが活躍し,弄丸(ろうがん),品玉(しなだま),輪鼓(りゆうご)など,品物を空中に投げ上げて曲取りする散楽(さんがく)系の曲芸や,コキリコなどでリズムをとって物語り歌をうたい歩き,子女の人気を得た。近世にいたって俗人の手に移ってからは単に放下と呼ぶようになった。…

※「放下僧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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