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政治文化 せいじぶんか

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

政治文化
せいじぶんか

ある政治社会の成員間に一般的に存在する「政治」に対する歴史的伝統的な思考様式,行動様式,態度,感情構造。比較政治学者らによれば,政治文化は「政治過程に秩序と意味をもたらし,政治体系内の諸行動を規定する基礎的諸前提やルールの源泉となる態度,信念,感情のセット」 (I.パイ) ,あるいは「政治社会の成員の間にみられる政治的対象に対する志向の型の特定の布置」 (G.アーモンド) と定義されている。

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世界大百科事典 第2版の解説

せいじぶんか【政治文化 political culture】

政治生活における文化を指す概念であるが,明確に表現されている政治制度政治機構よりも,その背後にあって,社会で暗黙裡に共有されている政治に対する考え方,感じ方,行動のしかたの複合的全体を指す場合が多い。時代によって,また地域によってそれぞれの政治文化が考えられるが,一般には,時代の差よりも地域の差を説明するために用いられる。政治文化には,その社会の人々によって意識されているものもあれば,意識されていないものもある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

政治文化
せいじぶんか
political culture

特定の社会を構成する人々の間に存在する政治的対象に対する認知、感情、評価などの心理的指向を政治文化と称している。具体的にいえば、ある社会の政治文化は、政治過程に秩序や意味をもたらし、政治社会内部の諸行動を規定する基本的な前提やルールの源となるような態度、信念、感情の集合から成り立っているといえよう。[谷藤悦史]

現代政治学と政治文化

従来、政治学においては、国民性、政治風土、政治気質、民族的エートスなどの概念を用いて政治における文化の問題を扱ってきたが、第二次世界大戦後、比較政治研究に携わってきたアメリカの政治学者アーモンドG. Almond(1911―2002)などが、各国の政治の相違点や類似点を横断的・縦断的に比較し、分析し、理解するための普遍的な鍵(かぎ)概念として、政治文化の概念を導入し、現代政治学において広く用いられるようになった。
 アーモンドは、政党、政治エリート、行政府などの権力機構、国家などの政治的対象に対する心理的指向に基づき、政治文化を三つの基本的タイプに類型した。第一は、政治的対象に関心がなく、認知、感情、評価などの指向がほとんど存在しない場合で、未分化型と称し、アフリカの部族社会のような伝統的な政治体制がこの文化に対応している。第二は、行政府などの権力機構や政策の執行過程に関心を抱き、それらに対する指向をもっているが、自己を政治参加の主体としてとらえる指向が存在しない場合で、臣民型と称し、絶対王政などの集権的権威主義的政治体制がこの文化に対応する。第三は、さまざまな政治的対象を認知し、好悪両様の感情を抱き、なんらかの評価を下す一方、自己を政治の主体としてとらえる指向が存在する場合で、参加型と称し、民主的政治体制がこの文化に対応する。彼は、このほかに、これら三つの基本的な政治文化の特質をあわせもつより現実的な混合型の政治文化、未分化‐臣民型(封建社会から絶対王政への移行期にみられる)、臣民‐参加型(19世紀から20世紀にかけてのドイツ、イタリアにみられる)、未分化‐参加型(現代の発展途上国にみられる)などを提示した。さらに、彼は、参加型の文化を基礎にして未分化‐臣民型の文化を適度に融合した忠誠心のある参加型の混合文化が民主的政治システムを維持するうえでもっとも有効であるとし、それを市民文化と称した。[谷藤悦史]

日本の政治文化

日本の政治文化については、「恥の文化」(R・ベネディクト)、「タコ壺(つぼ)文化」(丸山真男(まさお))、「タテ社会」(中根千枝(ちえ))、「同調‐競争の文化」(石田雄(たけし))などさまざまな見解が提示されているが、それらが共通に指摘するのは、日本社会における集団主義、閉鎖主義、中央集権主義、序列主義などの存在である。[谷藤悦史]
『G・アーモンド、S・ヴァーバ著、石川一雄他訳『現代市民の政治文化』(1974・勁草書房) ▽丸山真男著『日本の思想』(岩波新書) ▽中根千枝著『タテ社会の人間関係』(講談社現代新書) ▽石田雄著『日本の政治文化』(1970・東京大学出版会・UP選書) ▽ルース・ベネディクト著、長谷川松治訳『定訳 菊と刀』(社会思想社・現代教養文庫)』

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