教育再生実行会議(読み)キョウイクサイセイジッコウカイギ

デジタル大辞泉 「教育再生実行会議」の意味・読み・例文・類語

きょういくさいせい‐じっこうかいぎ〔ケウイクサイセイジツカウクワイギ〕【教育再生実行会議】

平成25年(2013)に安倍晋三首相私的諮問機関として官邸に設置された会議体。内閣総理大臣内閣官房長官文部科学大臣と15名の有識者で構成され、いじめ問題への対応、教育委員会の抜本的な見直し、グローバル化に対応した教育などを審議する。

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共同通信ニュース用語解説 「教育再生実行会議」の解説

教育再生実行会議

教育改革意欲を示す安倍晋三首相意向を受け、改革方向性を打ち出すために政府が2013年1月に設置した。有識者と首相、文部科学相らで構成し、鎌田薫かまた・かおる早稲田大総長が座長を務める。これまでに教育委員会改革や大学入試改革小学校での英語道徳の教科化などに関する10の提言をまとめている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「教育再生実行会議」の意味・わかりやすい解説

教育再生実行会議
きょういくさいせいじっこうかいぎ

2013年(平成25)から2021年(令和3)まで存在した、内閣総理大臣に教育改革を提言する政府の組織(内閣総理大臣の私的諮問機関)。21世紀の日本にふさわしい教育体制の構築を目的とした。2011年の大津市中学生いじめ自殺事件を契機に、安倍晋三(あべしんぞう)政権下の2013年に発足し、菅義偉(すがよしひで)政権に引き継がれ、2021年の岸田文雄政権発足で廃止された(後継組織は教育未来創造会議)。教育再生実行会議の提言に沿って、中央教育審議会(文部科学大臣の諮問機関)が具体策などを協議し、必要な法整備や予算措置に取り組んだ。いじめ防止対策推進法創設などの法整備のほか、専門職大学・短期大学の創設、大学入試センター試験の廃止と大学入学共通テストの創設、小学3年生からの英語教育、道徳の教科化、GIGA(ギガ)スクール構想などを実現し、幼児教育や高等教育の無償化議論につなげた。

 内閣総理大臣、官房長官、文部科学大臣ら閣僚と20人以上の有識者で構成。座長は前早稲田(わせだ)大学総長の鎌田薫(かまたかおる)(1948― )。事務局は文部科学省教育再生会議担当室。2013年2月の「いじめの問題等への対応」(第一次提言)を皮切りに、教育委員会制度の改革(第二次)、大学教育の改革(第三次)、大学入学者選抜のあり方(第四次)、小中一貫教育の制度化、専門職大学・短期大学の創設(第五次)、教育財源の確保(第八次)、給付型奨学金の創設(第九次)、学校教師の働き方改革(第十次)、ポストコロナ期の学びのあり方(第十二次)など、12次にわたって提言を行った。

[矢野 武 2022年6月22日]

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