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新印象主義 しんいんしょうしゅぎNéo-Impressionnisme

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

新印象主義
しんいんしょうしゅぎ
Néo-Impressionnisme

新印象派。 G.スーラ,P.シニャックの2人の画家に代表される 1880年代の美術運動。印象派の経験的レアリスム,その直観的色彩,非構築性に対して,科学的研究に基づく色調,光線の合理的表現,および古典的造形を目指した。 M.シュブルールの色彩・光学理論,また D.シュッテルの『視覚の諸現象』と題する論文 (1880) ,物理学者 H.ヘルムホルツらによる光学的実験などに色彩と光線の表現の科学的根拠を求め,色調の分割 (分割主義) の法則を生み出した。「新印象主義」という言葉は,批評家 F.フェネオンが 86年『現代絵画』誌上で初めて使用したと考えられる。新印象主義の最初の作品はスーラの『水浴』 (84,ロンドン,ナショナル・ギャラリー) であり,84年5月のアンデパンダン展に出品された。同展出品者のシニャック,H.クロス,C.アングラン,A.デュボア=ピエなど,スーラの方法に共鳴する画家たちが主要メンバーとなってソシエテ・デ・ザルティスト・アンデパンダンが組織され,この運動を推進した。運動はスーラによって完成されたがその死 (91) とともに衰退し,単なる一絵画技法を意味するものとなった。 (→印象主義 )  

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デジタル大辞泉の解説

しん‐いんしょうしゅぎ〔‐インシヤウシユギ〕【新印象主義】

1880年代、フランスに興った絵画運動。印象主義の色彩理論を科学的に推進し、点描法を用いて、色彩効果を追求、フォルムや造形的秩序の回復に努めた。スーラシニャックに代表される。点描主義

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百科事典マイペディアの解説

新印象主義【しんいんしょうしゅぎ】

19世紀末にフランスのスーラシニャックが起こした絵画運動。印象主義の色彩理論をさらに科学的に追求することによって色彩の純度の高い,輝きに満ちた画面を作り出そうとする(点描主義)。
→関連項目キルヒナードローネーメッツァンジェ

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世界大百科事典 第2版の解説

しんいんしょうしゅぎ【新印象主義 Néo‐Impressionnisme[フランス]】

フランスで19世紀末,1880年代前半から90年代にかけて,まずスーラ,ついでシニャックを中心に展開された絵画運動。〈新印象主義〉という呼称は,象徴主義的美術批評家フェネオンFélix Fénéonによる。光を色彩に還元しようとした印象派の画家たちは,明るい細かな筆触を並置させることでいままでにない生気に富んだ画面を生みだしたが,その反面で事物の形態は不明確に,構図はしまりのないものになった。スーラはその主要な原因を印象派における色彩並置がいまだ経験的,本能的な段階にとどまっている点に求め,1880年ごろから,ドラクロアの色彩観,シュブルール(1839),ヘルムホルツ(1878),ルッド(1881)の色彩理論を採用しながら,印象主義そのものを科学的に体系化しようとした。

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大辞林 第三版の解説

しんいんしょうしゅぎ【新印象主義】

1880年代中頃、スーラ・シニャックなどが始めた絵画運動。印象派の色彩理論を科学的に発展させた点描画法による鮮明な画面と明確な形態把握を特徴とする。点描主義。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

新印象主義
しんいんしょうしゅぎ

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世界大百科事典内の新印象主義の言及

【スーラ】より

…フランスの画家。新印象主義の中心人物。パリの富裕な家に生まれ,生活のために働く必要がなく,絵画に専念できた。…

※「新印象主義」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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