木節粘土(読み)きぶしねんど

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

木節粘土
きぶしねんど

愛知県瀬戸市周辺,三重島ヶ原地方,岐阜多治見市周辺などに発達する新第三紀末の亜炭層,および福島県と茨城県にまたがる常磐炭田古第三紀炭層などに密接に伴って産出する粘土耐火物原料および陶磁器原料として古くから利用されている。炭化した植物破片を含み,その模様が木の節に似ているのでこの名がある。,暗褐,,暗灰,灰青色など。脂肪光沢があり,粘着力,可塑性に富む。鉱物組成上,主として粘土鉱物カオリナイトからなるが,ハロイサイト,メタハロイサイトを伴うこともある。不純物として,微粒の石英ジルコンチタン鉱物などが混ざる。色調の相違により,黒木節,白木節,飴木節などと呼ばれる。

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精選版 日本国語大辞典の解説

きぶし‐ねんど【木節粘土】

〘名〙 陶磁器や煉瓦(れんが)などに用いる炭化した植物をふくむ粘土。白木節、青木節、黒木節があり、普通は黒木節をさす。愛知県瀬戸地方や三重県伊賀地方などの亜炭層下から採れる。木節土。

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世界大百科事典 第2版の解説

きぶしねんど【木節粘土】

カオリナイト鉱物を主成分とする堆積粘土。粘土層中に炭化した木片(亜炭)を含むので,この名がある。おもに窯業原料として用いられる。木節粘土は,一次粘土(一次カオリン)が流水により運搬され,湖沼底に堆積したもので,結晶粒子は細かく可塑性に富む。石英の粒子は蛙目(がえろめ)粘土中のものより細かく,スメクタイト絹雲母を含むものもある。花コウ岩地帯あるいはこれと接する地域に産し,愛知,岐阜,三重,奈良,福岡の各県などに知られている。

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世界大百科事典内の木節粘土の言及

【耐火粘土】より

…前者は岩手県と九州の炭鉱地帯などに産出し,硬いために結合粘土として使用されることは少なく,塊状のまま焼成してシャモット(粘土を焼いたものをいう)として,耐火物の原料に利用する。後者の軟質粘土では亜炭片を含有するものを木節粘土(きぶしねんど)といい,粗粒石英を含有するものを蛙目粘土(がえろめねんど)といって,愛知県を中心に三重県,岐阜県などに産出する。蛙目粘土は粗粒石英を除くために水簸(すいひ)し,水簸粘土として使用される。…

【多治見[市]】より

…市域は土岐川沿いの平地と美濃三河高原の丘陵地よりなる。蛙目(がえろめ)粘土,木節(きぶし)粘土と呼ばれる良質の陶土を産するため,古くから美濃焼で知られる陶磁器の生産地で,江戸時代には美濃焼物取締所が置かれ,尾張藩の統制を受けていた。明治以降,多治見の陶器商が全国に販路を開拓したことや,鉄道開通以前には陶磁器輸送に木曾川舟運を利用して地の利を得たことなどを背景に陶磁器集散地として発展,〈陶都〉といわれた。…

【陶土】より

…陶磁器の原料となる粘土。もとはヨーロッパ大陸およびイギリス南西部コーンウォール地区に産し,水簸(すいひ)精製によって得られるカオリンで陶磁器原料となる粘土を呼ぶ名称であったが,しだいにその用途によって堆積性の粘土にも用いられるようになり,現在では日本の木節(きぶし)粘土蛙目(がえろめ)粘土にもこの名称が用いられている。良質のものでは白色で可塑性が高い。…

※「木節粘土」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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