枇杷(読み)ビワ

デジタル大辞泉 「枇杷」の意味・読み・例文・類語

び‐わ〔‐ハ〕【××杷】

バラ科の常緑高木。四国九州一部に自生し、高さ約10メートル。葉は大形の長楕円形で、表面はつやがあり、裏面灰褐色の毛が密生。秋から冬、黄色がかった白い花を密につける。夏、倒卵形の実が黄橙色に熟し、食用とされる。 実=夏 花=冬》「―黄なり空はあやめ花曇り素堂」「磯の香にそばだつ山も―のころ秋桜子

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精選版 日本国語大辞典 「枇杷」の意味・読み・例文・類語

び‐わ‥ハ【枇杷】

  1. 〘 名詞 〙 バラ科の常緑高木。中国原産で、大分・山口・福井県などに野生するものもあるが、広く暖地果樹として栽培される。高さ約一〇メートル。葉は厚くてかたく長楕円形で縁に鋸歯(きょし)がある。表面は凹凸があり裏面に淡褐色の軟毛を密生する。初冬、枝頂の花序に黄色がかった白い小さな五弁花を円錐状に集める。果実は球形翌年の夏に黄色く熟し、生食される。葉と種子薬用。漢名、枇杷。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「酒及数杯。別賜御余枇杷子一銀鋺」(出典:日本三代実録‐元慶七年(883)五月三日)

枇杷の補助注記

「康頼本草‐本草果部上品集」には、コフクベという和名も記録されている。

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普及版 字通 「枇杷」の読み・字形・画数・意味

【枇杷】びわ

琵琶。〔釈名、釈楽器〕枇杷は本(もと)胡中に出づ。馬上に鼓するなり。手を推して(すす)むるを枇と曰ひ、手を引きて卻(しりぞ)くるを杷と曰ふ。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「枇杷」の解説

枇杷 (ビワ)

学名:Eriobotrya japonica
植物。バラ科の常緑小高木,園芸植物,薬用植物

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