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枕草子絵巻 まくらのそうしえまき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

枕草子絵巻
まくらのそうしえまき

枕草子』から場面を抜粋して絵巻としたもの。 14世紀初期の作。紙本白描,1巻。浅野家蔵。詞,絵7段から成り,現状は一部に錯簡がみられる。詞書 (ことばがき) が2筆であることや,内容が2種に大別できることなどから,もとは2巻の絵巻であったと考えられる。絵は白描画態で引目鉤鼻吹抜屋台の技法が用いられ,整斉な構図,精緻な描写に特色がみられる。白描やまと絵の代表作の一つ。『伊勢物語絵巻』とともに,14世紀前半の古典復興の一面を物語る作品。

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デジタル大辞泉の解説

まくらのそうし‐えまき〔まくらのサウシヱまき〕【枕草子絵巻】

鎌倉後期の絵巻。1巻。枕草子の一部を繊細な白描で描く。絵・詞書(ことばがき)各七段が現存

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百科事典マイペディアの解説

枕草子絵巻【まくらのそうしえまき】

鎌倉時代末期の絵巻。《枕草子》を抜粋,絵巻化したもので,7段の物語からなる1巻が現存。彩色のない白描で,引目鉤鼻(かぎはな)の人物や家具調度が抑揚のない細い墨線で細かに描かれ,一部に濃墨を塗られており,唇の朱がアクセントとなっている。
→関連項目絵巻

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世界大百科事典 第2版の解説

まくらのそうしえまき【枕草子絵巻】

鎌倉時代末期の絵巻。清少納言の《枕草子》を絵画化し7段1巻にまとめたもの。詞書が2筆であることや,内容が2種に大別できることなどから,もと2巻の絵巻であったものが一度散逸して現状の形になったと考えられる。彩色のない白描画態で,髪や冠物に使われた光沢のある濃墨や唇の朱がアクセントとなり,洗練された画趣を創り上げている。その細く鋭い線描や整った構図,精緻な描写は,白描やまと絵盛期の様式を代表するものである。

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大辞林 第三版の解説

まくらのそうしえまき【枕草子絵巻】

絵巻。一巻。鎌倉時代の作。枕草子の一部を絵巻にしたもので七段が現存。繊細な墨線で描き、大和絵白描画の典型をなす。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

枕草子絵巻
まくらのそうしえまき

鎌倉後期(14世紀初期)の絵巻。清少納言(せいしょうなごん)の『枕草子』を絵画化したもの。現在、詞(ことば)・絵各七段からなる一巻(重文、個人蔵)であるが、配列の順序が乱れており、当初の絵巻の残存部分を集めたものと思われる。現存七段は流布本の第83(二場面)、89、100、123、130、132段にあたる。詞書の料紙は四隅に藍(あい)色の雲形を漉(す)き込み、金銀泥で下絵を施すなど装飾的である。絵は単色で、細い墨の線と髪や調度に塗った濃い墨の面で構成した典型的な白描画である。『隆房卿艶詞(たかふさきょうつやことば)絵巻』『豊明(とよのあかり)絵草紙』などとともに、白描物語絵巻の代表的作例にあげられるが、とくに製図を思わせるような精巧な筆技、無機的な画面は他に例をみない。後崇光(ごすこう)院の『看聞御記(かんもんぎょき)』(永享10年〈1438〉12月3日条)に載る「清少納言枕草子絵(墨絵)二巻」が現存の絵巻にあたるとの推論が行われている。[村重 寧]
『小松茂美編『日本絵巻大成10 枕草子絵詞他』(1978・中央公論社)』

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