栄花(華)物語(読み)えいがものがたり

百科事典マイペディア 「栄花(華)物語」の意味・わかりやすい解説

栄花(華)物語【えいがものがたり】

平安後期の歴史物語正編30巻,続編10巻。正編の成立は,長元年間(1028年―1037年)ごろと推定され正編とは別の作者によるものと考えられる続編10巻も,その記事の最後1092年の後間もなく完成したと推定される。作者は赤染衛門説ほか諸説がある。宇多天皇から堀河天皇までの約200年間を編年体で物語風に記述藤原道長栄華を中心に宮廷貴族の生活を描き,風俗史の資料としても重要。《源氏物語》の影響が強い。
→関連項目大鏡世継物語

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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