根子岳(読み)ねこだけ

日本歴史地名大系 「根子岳」の解説

根子岳
ねこだけ

小県郡の北部にある菅平すがだいら高原の北東に立つ標高二一二八メートルの山。小県郡おさ(現真田町)と高井郡仁礼にれい(現須坂市)の境にある。

享保七年(一七二二)郡境争論の幕府裁許状には「根小嶽」と記している。また弥固岳・猫岳とも書かれた(小県郡史)。北東は爆裂火口壁のため急斜面で、火口を隔てて、東側に四阿あずまや山がある。


根子岳
ねこだけ

阿蘇火山中央火口丘東端上色見かみしきみ集落の北方約三キロにある阿蘇五岳の一つ。標高一四〇八・四メートル、根子嶽山・猫岳・七面しちめん山などの別名がある。「南郷事蹟考」に「根小嶽ハ猫ノ宦ニ登ル山ナリ、依テ猫嶽ト云、人家ノ猫ノ年ヘヌレバトンニウスル事アリ、是則宦ニ行タリト云、又猫嶽ニテ豹程ノ猫ヲ見タリ鹿程ノ猫尾ハ八尺アルナドヽ皆々幼童ノ戯ナルヘシ、何ゾ此山ニ猫ノ謂ナシ」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「根子岳」の意味・わかりやすい解説

根子岳(熊本県)
ねこだけ

熊本県北東部、阿蘇(あそ)火山の東端に位置する阿蘇五岳の一峰。標高1433メートル。東西方向に連なる尾根鋸歯(きょし)状を呈し、中央火口丘群中もっとも侵食が進んでいることを示す。山頂から放射状に発達している谷は深いが、いずれの谷も標高800メートル前後で浅くなり、傾斜も緩くなっている。とくに北西部や南部ではこの傾向が強く、放牧地畑地キャンプ場などに利用されている。北西斜面は登山によく利用されている。

[山口守人]



根子岳(長野県)
ねこだけ

長野県東部、菅平高原(すがだいらこうげん)にある山。禰固岳、猫岳とも書く。標高2128メートル。四阿山(あずまやさん)の外輪山で、北東側は火口壁にあたり急傾斜をなすが、西側は広大な緩斜面の菅平高原となっている。草原牧場に利用され、冬季にはスキー場になる。山頂には禰固岳神社の石の祠(ほこら)があり、遠く北アルプスや八ヶ岳(やつがたけ)、蓼科(たてしな)連峰などが一望できる。

[小林寛義]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「根子岳」の意味・わかりやすい解説

根子岳
ねこだけ

猫岳とも書き,七面山,タツミ山ともいう。熊本県北東部,阿蘇山中央火口丘のうち東端に噴出した成層火山。標高 1433m。新旧の火山体から成る。著しく開析と浸食が進み,4つの大放射谷があって鋸歯状の山容を示すが,火口の地形はみられない。南斜面には緩傾斜地が広がり,鍋の平キャンプ場がある。阿蘇くじゅう国立公園に属する。

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デジタル大辞泉プラス 「根子岳」の解説

根子岳

長野県上田市と須坂市の境にある山。標高2207メートル。西南の斜面に菅平高原が広がり、スキー場やキャンプ場などがある。「猫岳」「弥固岳」の表記もある。

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