デジタル大辞泉
「四阿山」の意味・読み・例文・類語
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あずまや‐さんあづまや‥【四阿山】
- 長野・群馬の県境にある円錐火山。那須火山帯に属す。山頂は外輪山の一部。西斜面に菅平(すがだいら)がある。標高二三五四メートル。吾妻山・吾嬬山(あがつまやま)。
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四阿山
あずまやさん
県東北部、長野県・群馬県境上の円錐火山の主峰で標高二三三三メートル。北西は須坂市、南西は小県郡真田町菅平、東は群馬県吾妻郡嬬恋村である。四阿山・吾妻山・吾嬬山・阿豆満山・東屋山等と記される。山名は遠望四阿形の山形によるとの説がある。信仰上からは白山と称された。
西に根子岳(猫岳・弥固岳、二一九五メートル)、北に浦倉山(二〇九一メートル)、その西に奇妙山(一六二九メートル)、東に茨木山(一六一九メートル)をめぐらし、径三キロ余の火口を形成する。中央火口丘池ノ平(一五〇〇メートル)はやや南に偏し、火口内には硫黄鉱床(米子硫黄鉱山)がある。火口壁の北西部は大爆裂により破壊され下部溶岩が露出、火口内の水は北流して不動滝五〇メートル、権現滝三八メートル、大黒滝を懸け、米子川となって北西流する。東は寛文九年(一六六九)の山論、返答書之御訴訟(平林久司氏蔵)にみえる群馬県側三原分、南の菅平方面は広大なスロープを展開し、各所に爆裂火口があり水源地となっている。三原分には大横川・切込沢・ウタン沢、菅平方面に滝ノ入・中ノ沢・大明神沢・唐沢などがあり、合流して神川となって上田平へ流出する。また的岩の奇勝等があり、上信越国立公園中の名山である。
高井郡と小県郡の郡境については、享保七年(一七二二)一二月の小県郡高井郡境裁許図(小県郡史)によると、高井郡一一ヵ村と小県郡五七ヵ村との間で論争があったが、江戸幕府の裁断で四阿山より西走する山脈の分水嶺をもって両郡の境界と決定する旨裁断がなされている。
四阿山
あずまやさん
県の西端部、嬬恋村と長野県須坂市、同県小県郡真田町にまたがる円錐形の火山で、標高二三三二・九メートル。吾妻山・吾嬬山・阿豆満山・東屋山とも記される。成層火山として山容が形成されたのち盛んな火山活動があり、爆裂による影響を受け現在の地形となった。大爆発によって山頂部が円形に陥没するカルデラがはっきりと残っており、環壁の最高部が山頂となっている。北は浦倉山(二〇九〇・六メートル)、南は的岩山(一七四六・一メートル)に続く上信国境の稜線上の峰が続いており、東方の嬬恋村方面には茨木山(一六一九メートル)をはじめとする一七〇〇メートル級の尾根があり、その間に馬洗井戸川・大横川・ザッコ川などが流れて吾妻川に注ぐ。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
四阿山 (あずまやさん)
吾妻山とも書く。長野・群馬両県の境にあり,更新世に活動した四阿火山の主峰の一つ。標高2354m。上信越高原国立公園に属する美しい山で,北に接する根子(弥固)岳とともに,一つの火山体をつくっている。山頂カルデラの底に露出する岩石は著しく変質作用を受け,硫黄鉱床がある。北東斜面は急なカルデラの壁となっているのに対し,南西斜面は緩やかな高原で菅平高原と呼ばれる。その大部分は広大な牧場で,夏季には牛が放牧されている。また高原の末端部には18世紀の中ごろから開拓集落が発達し,現在は高原野菜の特産地になっている。なお菅平高原にはスキー場,ラグビー場,テニスコートなどが多く,夏と冬のスポーツ・リゾート地としても有名である。
執筆者:市川 健夫
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四阿山
あずまやさん
群馬県と長野県の境にある円錐火山。吾妻山ともいう。標高 2354m。浅間山と白根山の中間にあり,山容が屋根の形をしているのがこの名の由来。山頂には東に向かう上州祠と,西に向かう信州祠の2祠の境界神がまつられている。南西麓には高原別荘地菅平があり,南東麓の嬬恋村には広大な高原キャベツの畑地がある。南麓の鳥居峠には,信州と上州を結ぶ古い交通路 (旧信濃路支道) が通っている。上信越高原国立公園に属する。
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四阿山
あずまやさん
群馬・長野県境にそびえるコニーデ型の火山。吾妻山(あがつまやま)ともいう。標高2354メートル。山容が屋根の形に似ているのでこの名が出たという。見通しがきくので、山頂に二祠(し)の境界神が祀(まつ)ってあり、東に向かう上州祠と、西に向かう信州祠との中央の南北の方向が上信の国境になっている。山体はおもに安山岩で、裾野(すその)が広く、南東山麓(さんろく)は嬬恋村(つまごいむら)のキャベツ栽培地の一部、西麓は信州菅平(すがだいら)の高原野菜栽培地、南麓に鳥居峠(とりいとうげ)がある。また南に続く山稜(さんりょう)には国の天然記念物の的岩(まといわ)がある。鳥居峠から徒歩3時間。
[村木定雄]
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四阿山
(群馬県吾妻郡嬬恋村・長野県上田市・須坂市)
「ぐんま百名山」指定の観光名所。
出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報