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森林帯 シンリンタイ

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デジタル大辞泉の解説

しんりん‐たい【森林帯】

森林を、気候、特に温度の差によって帯状の地域に配列すること。また、その分布帯。熱帯林・暖帯林・温帯林・寒帯林に分けられる。また、垂直分布帯の高木帯をさすこともある。

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大辞林 第三版の解説

しんりんたい【森林帯】

森林が、気候に応じて地理的に示す帯状の分布。湿潤な温帯を中心として資源利用の立場から設定され、熱帯林・亜熱帯林・暖帯(暖温帯)林・温帯(冷温帯)林・亜寒帯林に区分される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

森林帯
しんりんたい

森林が温度や降水量などの気候条件の変化に応じて帯状に配列することをいう。森林が成立しうる水分(降水量)には一定の条件があるため、森林帯は、水分条件が満たされた湿潤気候下での温度条件に対応した帯状配列と考えてよい。温度的変化による森林帯には、緯度に伴う水平的森林帯と海抜高度に伴う垂直的森林帯がある。温度が低下するのは、前者では太陽放射の入射角の差異が原因であり、後者では上昇大気の断熱膨張の差が原因となる。このため、年平均気温は同じであっても極地方と熱帯高山では生物にとってはまったく異なる温度環境となる。すなわち、水平的森林帯では極地方に向かうにつれて気候の季節変化が著しく、温度の年較差が大きくなるが、熱帯では気温は年間を通じてほぼ一定であり、熱帯高山では年間を通して一定のまま気温が低下し、日較差のほうが年較差よりも大きくなる。このほか、緯度に伴う日長の変化も大きな影響を与えるものの一つである。温帯以北の狭い範囲でとらえてみると、水平的森林帯と垂直的森林帯はよく対応しているといえる。また、北半球南半球で比較すると、地質学的過去の気候変化の差異や海陸面積の割合の差異によっておこる温度の年較差の違いなどのために、森林帯の配列には大きな差がみられる。北半球の場合、森林帯は一般的に次のように区分する。
〔1〕熱帯林(ホルドリッジの生活帯区分では年平均気温24℃以上) 熱帯多雨林と熱帯雨緑林が含まれる。前者はもっとも高温・多雨な地域に発達する森林で、樹高60メートル以上に達する林冠をもち、東南アジアではフタバガキ科の樹木が優占するが、種はきわめて多様である。
〔2〕亜熱帯林(18℃以上) この地域は砂漠が卓越して森林は少ないが、湿潤な東アジアの日本付近、中国南東部、台湾、沖縄諸島、小笠原(おがさわら)諸島などにツバキ科、クスノキ科、ブナ科、マンサク科、クワ科などの高木が優占する林が分布する。
〔3〕暖温帯林(12℃以上) ブナ科のシイ・カシ類、クスノキ科のタブノキなどが優占する照葉樹林の領域。日本ではシイ・カシ帯(シイ・タブ帯)ともよぶ。東アジアでは、この帯と次の冷温帯の移行部に、遺存的な針葉樹のスギ、ヒノキ、モミ、ツガ、コウヤマキなど多くの種が分布する。
〔4〕冷温帯林(6℃以上) 夏緑広葉樹のブナ、カエデ、ミズナラなどが優占する帯。ブナ帯ともいう。
〔5〕寒温帯または亜寒帯(亜高山帯)林(マイナス1℃以上) シラビソ、オオシラビソ、エゾマツ、トドマツなどモミ属、トウヒ属が優占する常緑針葉樹林帯。森林帯の北限は森林限界となり、その北は矮生(わいせい)低木、草本のみの極ツンドラ帯が分布する。
 垂直的森林帯は緯度的位置によって異なるが、中部日本では下部から(1)丘陵帯(あるいは低山帯ともいい、暖温帯に相当)、(2)山地帯(冷温帯)、(3)亜高山帯(寒温帯または亜寒帯)の三つに区分できる。亜高山帯の上限は森林限界となり、高山帯(寒帯)に移行する。熱帯や南半球の場合は、森林限界近くまで亜熱帯ないし暖温帯性の常緑樹林が分布し、森林帯の分化は明瞭(めいりょう)ではない。[大澤雅彦]

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世界大百科事典内の森林帯の言及

【森林】より

…最初に森林を構成するのは,マツ類,ヤナギ類,ハンノキ,カンバなど陽性でやせ地に耐える樹種である。その後,コジイ,コナラ,ミズナラなどが成立し,逐次,陰性樹種に交代して,最終的にはそれぞれの森林帯に応じた安定した林となる。これを極相という。…

※「森林帯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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