治安警備および災害警備を主目的とする特別編成の警察部隊である。ときとして,雑踏警備や交通取締りにあたることもある。各都道府県警察には常設の機動隊と随時に編成される第2機動隊が,各管区警察局には臨時に編成される管区機動隊がある。警察法は機動隊について直接に定めておらず,法的には,ほとんど行政立法により根拠づけられている。常設の機動隊の場合,選抜された隊員は,特別の教育・訓練をうけ,警察寮に居住するのがふつうである。機動隊は1948年に警視庁に設けられたのが最初であるが,その後,警備警察重視政策のあらわれとして,整備充実が図られた。78年には,新東京国際空港警備隊も新設された。機動隊の装備には,ヘルメット,防石マスク,出動服,ジュラルミンの盾,ガス銃,放水車などがある。機動隊の警備行動も警察官職務執行法によるが,過剰警備が批判されることがある。
→警備警察
執筆者:神長 勲
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…52年4月サンフランシスコ講和条約発効に際して本部機構を改革,警備第一部,警備第二部(1957年公安部と改称)などをおき,同年7月公布の破壊活動防止法と相まって,社会運動を取り締まる警備公安警察の比重を高めた。1948年設置の警視庁予備隊は,52年メーデー事件後,特科部隊(私服,装甲,放水,特務各中隊)を増置し,57年機動隊へと改称されて,装甲車,ガス銃などの装備を強化していった。現在,本部機構は総務,警務,交通,警備,地域,公安,刑事,生活安全の8部からなり,警察学校が付置されている。…
※「機動隊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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