檀特山(読み)ダンドクセン

精選版 日本国語大辞典 「檀特山」の意味・読み・例文・類語

だんどく‐せん【檀特山】

  1. [ 1 ] ( 「檀特」は[梵語] Daṇḍaka の音訳。「だんとくせん」とも ) 北インドのガンダーラ地方にあるとされる山。弾多落迦(だんだらか)山ともいう。釈迦の前身、須太拏(しゅたぬ)太子が菩薩の修行をした所という。平安中期から悉達(しった)太子が苦行した場所とする俗説が行なわれた。
    1. [初出の実例]「だんどく山に入るとも、兼雅ら、けだものに施(せ)すべき身かは」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
    2. [その他の文献]〔六度集経‐二〕
  2. [ 2 ]だんどく(檀特)
    1. [初出の実例]「釈教〈略〉だんとくせん 草也」(出典:俳諧・女夫草(1672)上)

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日本歴史地名大系 「檀特山」の解説

檀特山
だんとくさん

[現在地名]相川町石名

石名いしなの集落から山道がある。「だんとくせん」ともいい、標高九〇七メートル。古い民謡に「お山・檀特山・米山薬師、三山かけます佐渡三宮」と歌われ、金北きんぽく(お山)金剛こんごう(米山薬師)と並び、大佐渡三霊山と通称される。山頂までに四十八滝といわれる多くの滝があり、修験霊場として名高い。「佐渡風土記」は、「仙人ケ滝に両部ノ大日、滝の不動石にカンマンホロヲンアハウムの梵字ト大同二丁亥空海ト各石ニ穿付テ有之、右之方ハ明星の嶽梵字の平ニハ釈迦・弘法の像有、其外蓮花滝・白滝胎内潜り・腰掛の石・護摩の壇石・鳥井岩ナド申て品々の名石有之」と記す。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「檀特山」の解説

檀特山
(通称)
だんとくせん

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
釈迦八相檀特山
初演
明治28.6(東京・新盛座)

檀特山
だんとくせん

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
初演
明治30.8(東京・宮戸座)

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