気前(読み)キゼン

デジタル大辞泉の解説

き‐ぜん【気前】

生まれつきの性質。気だて。心根(こころね)。
「旦那様は誠に誠にいい御器量で御―がよくて」〈滑・早変胸機関〉
その場の気分。心持ち。
「おや能い―だなう」〈滑・浮世床・二〉

き‐まえ〔‐まへ〕【気前】

さっぱりした気性。特に、金銭などを出し惜しみしない性質。「気前よく金を出す」「気前を見せる」
気だて。心だて。「気前が悪い」

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大辞林 第三版の解説

きぜん【気前】

気前きまえの音読み
気だて。性質。気がまえ。 年頃は五十余になれども-若く/洒落本・青楼娭言解
気分。心持ち。 いい-な/滑稽本・膝栗毛

きまえ【気前】

物惜しみしない性質。金銭を惜しまずに使う性質。 -よく金を使う -がいい
気だて。気質。 -がさっぱりしている

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

き‐ぜん【気前】

〘名〙
① 気だて。性質。きまえ。
洒落本・柳巷訛言(1783)「ぬしは気ぜんはゑゑけれど」
② 気分。心持。気がまえ。
※洒落本・通人の寐言(1782)中「一ばんにさそいくるは、いいきぜんの守金道」
③ (形動) 気だてがよいこと。また、そのさま。
※洒落本・妓者呼子鳥(1777)一「大ていきついやつじゃアねい。それにとんだきぜんなやつよ」

き‐まえ ‥まへ【気前】

〘名〙 (「きめえ」とも)
① 気だて。心だて。性質。意気。きまい。
※歌舞伎・貞操花鳥羽恋塚(1809)大切「貰ふ心の駕籠の者。其方の気前が面白い」
※細君(1889)〈坪内逍遙〉三「あの様な気前では嫁入りをしてからがどうでせう」
② (形動) さっぱりした性質。特に金銭などを惜しまないで使う性質。また、そのようなさま。
※歌舞伎・敵討噂古市(正直清兵衛)(1857)五幕「親方が酒を振舞はっしゃるのだ。何と気前(キメエ)な旦那だらうの」

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