(読み)オ

  • きたな・し
  • きたな・ぶ
  • きたな・む
  • よごし
  • よごれ
  • よご・す
  • よご・る
  • よご・れる
  • 漢字項目

精選版 日本国語大辞典の解説

〘他バ四〙 =きたなむ(汚)
※大智度論天安二年点(858)三五「菩薩見已りて、即便ち穢厭(キタナヒ)
〘他マ四〙 きたないと思う。けがらわしいとしてきらう。つまらないものとして軽蔑する。きたなぶ。
※法華経玄賛保安三年点(1122)「法汙(キタナム)(〈別訓〉けがらひとする)」
※俳諧・蟻つか(1770)上「竹の子や厠に生へてきたなまれ」
〘名〙 (動詞「よごす(汚)」の連用形の名詞化)
① よごすこと。また、よごれること。多く他の名詞の下に付けて用いる。「口よごし」「面(つら)よごし」など。
※寛永十年刊本無門関鈔(17C前)上「三頓の棒とは、三処で二十棒づつ打てくれうづれども、棒よごしな程に放ぞ」
② あえものをいう、女房詞。よごしもの。
※女中言葉(1712)「よこし あへ物の事」
〘他サ五(四)〙
① きたなくする。けがす。
※地蔵十輪経元慶七年点(883)一〇「皆灰水と為(な)して浸爛(ヨコシ)て銷(け)し尽して余有ること无くあらしめむ」
② 名誉や貞操などをきずつける。
※浄瑠璃・用明天皇職人鑑(1705)三「よしやゐんぐよかりのわざおっとの名をも我身をも、けがさじすてじよごさじとそもや勤のはじめより」
③ へたな字で紙をきたなくする意から、書くことを謙遜していう。
※彼の歩んだ道(1965)〈末川博〉一「拙い筆をふるって書幅や色紙をよごしているのだが」
④ あえる。まぶす。「胡麻でよごす」
〘名〙 (動詞「よごれる(汚)」の連用形の名詞化)
① よごれること。きたなくなること。また、よごれたあと。けがれ。汚染。
※浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)中「据風呂もしゃんしゃん懸湯取って加減見て、旅のよごれの暁は七つ立か八つ立か」
② 月経。月のさわり。けがれ。
〘自ラ下一〙 よご・る 〘自ラ下二〙
① きたなくなる。不潔になる。けがれる。
※相模集(1061頃か)「早苗ひき裳裾よこるといふ田子も吾がこと袖はしほとからしな」
② けがらわしくて、いやになる。いとわしく感じる。
※米沢本沙石集(1283)一〇本「大臣になさるべき宣旨を聞て、耳がよごれて覚えつれば、潁川にてすすぎて帰る也」
③ 不名誉、不都合なことが記される。
※街道記‐ささやま街道(1956)〈井伏鱒二〉「丈夫で、しかも技術がすぐれ、戸籍がよごれてゐないものでなくては資格がない」
④ 月経になる。
〘形ク〙 ⇒きたない(汚)
〘自ラ下二〙 ⇒よごれる(汚)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

ソフトロボティクス

ロボティクスの一分野。強度的・構造的に適度なやわらかさがあり、繊細な力加減で動作できるロボットに関する研究。→ソフトロボット...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

汚の関連情報