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河図洛書 かとらくしょhe-tu luo-shu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

河図洛書
かとらくしょ
he-tu luo-shu

中国古代に黄河と洛水のなかから出現したといわれる神秘的な図で,天地の理法を象徴しているともいわれる。『易』繋辞上伝に「河,図を出し,洛,書を出し,聖人之に則 (のっと) る」とあり,また『論語』子罕編にも「河,図を出さず」の有名な語がある。河図は竜馬の背に,洛書は神亀の背に描いてあったという伝承などもあり,讖緯 (しんい) の書にも取入れられた。現在よくみられる河図,洛書の図は,陽を示す白点と陰を示す黒点による数の組合せで,一種の魔法陣のようなものであるが,宋代頃の作である。

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デジタル大辞泉の解説

かと‐らくしょ【河図×洛書】

古代中国の伝説上の図と文様である「河図」と「洛書」の総称

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世界大百科事典 第2版の解説

かとらくしょ【河図洛書 hé tú luò shū】

古代中国で瑞祥(ずいしよう)や受命のシンボルとされた神秘的なダイヤグラム。〈図書〉ともいうが本来は別々のもので,《河図》は黄河から出現した竜馬の背に,《洛書》は洛水から出現した神亀の背にそれぞれ書かれてあったという。《易》の八卦(はつか)は《河図》から生み出され,《書経》の洪範(こうはん)は《洛書》がもとになったという説(漢の劉歆(りゆうきん))が長く信じられた。図に掲げたのは宋代の学者が復元したもので,朱熹(しゆき)(子)がこれを《周易本義》や《易学啓蒙》に採り入れてから不動の権威をもつに至ったが,清朝の学者から根拠のない捏造(ねつぞう)だという痛烈な批判を浴びた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

河図洛書
かとらくしょ

河図は初め玉璧(ぎょくへき)の類であり、また帝王興起の際の瑞祥(ずいしょう)でもあったが、のちに洛書と結び付き、未来を予言する讖(しん)となり、中国後漢(ごかん)では『緯書(いしょ)』の一部となった。『尚書(しょうしょ)』の「顧命篇(へん)」には、太玉(たいぎょく)、夷(い)玉、天球などの宝器と並んで「河図」があり、『論語(ろんご)』「子罕(しかん)篇」には「河は図を出(い)ださず」と、『易経(えききょう)』の「繋辞伝(けいじでん)」には「河、図を出だし、洛、書を出だし、聖人これに則(のっと)る」と瑞祥としてみえる。また、『漢書(かんじょ)』の「五行志」には劉(りゅうきん)の説として、「(ふくぎ)氏は天を継ぎて王たり、河図を受け、則りてこれを畫(か)く。八卦(はっか)(こ)れなり。禹(う)は洪水を治め、洛書を賜る。法(のっと)りてこれを陳す。洪範是れなり」と、河図を『易』の八卦、洛書を『尚書』の洪範と結び付けている。ここから『河図洛書』は経典視され、七経の「緯」とともに『緯書』の一部を構成するに至ったと思われる。『緯書』としての「河図」「洛書」は、「河図帝覧嬉(ていらんき)」「河図握矩起(あっくき)」「洛書霊準聴(れいじゅんちょう)」「洛書甄曜度(けんようど)」などと、『緯書』と同じように3字の篇名をもっている。[中村璋八]
『安居香山・中村璋八編『重修緯書集成 巻6 河図・洛書』(1978・明徳出版社)』

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世界大百科事典内の河図洛書の言及

【胡渭】より

…地理学と易学とに詳しく,前者では,徐乾学(1631‐94)を総裁とする《大清一統志》の編纂に参加し,さらに彼自身も最古の地理書である《尚書》禹貢篇を研究し,漢代以来の水流の変遷を明らかにした《禹貢錐指(すいし)》20巻を著した。後者では,《易図明弁》10巻で,朱子学者が尊んだ〈河図洛書〉〈太極図〉は後世の道士の手に成るもので信用できないことを説き,以後これが定説となった。【坂出 祥伸】。…

【図書館】より

…かつて日本では,〈文庫〉〈書籍館〉の名でも呼ばれたが,近年は情報のデータベースとしての役割も果たすところから〈情報センター〉とも呼ばれる。 〈図書〉という言葉は《易経》繫辞伝に〈河は図を出し,洛は書を出す,聖人これに則る〉とあるように河図洛書(かとらくしよ)を指す。すなわち,黄河と洛水に現れた竜馬と神亀の背上に見えた不思議な図形のことであり,聖人がこれを手本にしたという。…

※「河図洛書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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