法輪(読み)ほうりん

デジタル大辞泉の解説

ほう‐りん〔ホフ‐〕【法輪】

《〈梵〉dharma-cakraの》仏語。仏の教え。仏法が人間の迷いや悪を打ち破り追い払うのを、古代インドの戦車のような武器(輪)にたとえていったもの。→転法輪

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百科事典マイペディアの解説

法輪【ほうりん】

釈迦の説いた法が人間の迷いや悪を打ち破り,駆逐するさまを,転輪聖王(全インドを統一するとされる伝説上の王)の宝輪にたとえ,舵輪(だりん)状のしるしで表現したもの。(まんじ)とともに仏教の象徴として用いられ,インド国旗の中央の図柄もこれ。

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世界大百科事典 第2版の解説

ほうりん【法輪】

仏教で,釈迦の説いた教え(法)を車輪にたとえて呼んだもの。後には,法(仏教)もしくは仏(釈迦)そのものの象徴としても用いられるようになった。サンスクリットのダルマチャクラDharma‐cakraの訳。ダルマは法,またチャクラは車輪もしくは円盤形の武器を意味する。したがって法輪とは,仏の教えが1ヵ所に止まることなく,あらゆる地方のあらゆる人々にゆきわたることを,車輪のどこにでも行く自由な動きにたとえ,また人々の邪見・邪信を砕破するのを,武器としての円盤のはたらきになぞらえたものである。

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大辞林 第三版の解説

ほうりん【法輪】

dharmacakra の訳。「輪」は古代インドの戦車のような武器。それを悪や煩悩ぼんのうを破壊し、教えを広めるものにたとえる〕
仏の教え。仏教。 → 転法輪
[句項目] 法輪を転ず

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精選版 日本国語大辞典の解説

ほう‐りん ホフ‥【法輪】

[1] 〘名〙 (dharma-cakra の訳。「輪」はインド古代の武器で、仏の説く正法が邪見を破り悪をくじいて、世に広く伝わるのをたとえたもの) 仏語。仏の教法。仏の説法。仏法。
※勝鬘経義疏(611)十大受章「道器既増即仏法輪恒可転」
今昔(1120頃か)一「我菩提を不得、又法輪を不転ずは、返て父の王と不相見じ」 〔維摩経‐上〕
[2] 「ほうりんじ(法輪寺)(二)」の略。
※今昔(1120頃か)一七「学問の志有ければ、常に法輪に詣て、虚空蔵(ぼさつ)に祈り申けり」

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世界大百科事典内の法輪の言及

【車】より

… 仏典やジャイナ経典で高い位置を占めるインドの転輪王(チャクラバルティラージャ)は,この世界を統治する大帝王であり,仏教圏では,車輪は輪廻転生する人間の苦の世界を表したり,そこから解脱(げだつ)する道を示すときに用いた。釈迦の最初の説法は初転法輪と呼ばれ,初期には釈迦の像の代りに法輪が使われた。円形の図形である曼荼羅ともかかわり,東洋では車は最終的に解脱,完成,到達を示す象徴である。…

※「法輪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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