波上宮(読み)ナミノウエグウ

デジタル大辞泉 「波上宮」の意味・読み・例文・類語

なみのうえ‐ぐう〔なみのうへ‐〕【波上宮】

沖縄県那覇市にある神社。祭神伊弉冉尊いざなみのみこと速玉男尊はやたまおのみこと事解男尊ことさかのおのみこと。波上権現波上はじょう宮。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「波上宮」の意味・読み・例文・類語

なみのうえ‐の‐みや なみのうへ‥【波上宮】

沖縄県那覇市若狭にある神社。崎原岬の断崖上にある。旧官幣小社。祭神は伊弉冉尊(いざなみのみこと)・速玉男命(はやたまおのみこと)・事解男命(ことさかおのみこと)の熊野三神。琉球八社の最上位。昭和二八年(一九五三)再建。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本歴史地名大系 「波上宮」の解説

波上宮
なみのうえぐう

[現在地名]那覇市若狭一丁目

西武門にしんじよーから北西方、旭ヶ丘あさひがおか公園の一角の波の上なみのうえ海岸(ビーチ)に突き出した断崖上に鎮座。琉球八社の一で、旧官幣小社。波上山権現ともみえ正保国絵図には波上権現とみえる。間切集成図には波上拝殿とある。地元ではナンミンとよぶ。祭神は伊弉冉尊・速玉男尊・事解男尊。「琉球神道記」に「琉球第一ノ大霊験ナリ。建立ノ時代ハ遠シテ人知ラズ」とあるように、創建年代は不明。八社縁起由来によると、本宮に伊弉冉尊、相殿左に速玉男神、右に事解男神を奉祀し、元来は南側にある波上山護国寺の鎮守社として熊野三所権現を勧請したものという。波上山三所権現勧請の由来については、「琉球神道記」のほか「琉球国由来記」などにもみえる。昔、釣漁を生業とする崎山さちやま村の崎間里主なる者が渚で異石と遭遇、豊漁を祈ったところ大漁となって、その後も祈るごとに霊験があり、夜になると石の周りは光を発した。霊石に違いないと持帰り崇めたところ、国の神々が嫉妬して奪おうとしたので、逃げて波上まで来た。ある時、われは日本熊野権現なり、この地に社を建て、国家守護となすべしという神託があり、王宮に奏上し社が建立されたという。「おもろさうし」巻一〇の一七に「なみのうへは けらへて(波の上を造営して)」とみえる。嘉靖元年(一五二二)日秀が自ら刻した阿弥陀如来薬師如来千手観音の三像を三所権現の本地として堂内に安置したという(八社縁起由来など)

国王の社参があり、「琉球国由来記」などでは七社(波上・天久・識名・末吉・沖・普天間・金武)の筆頭に記載される。崇禎六年(一六三三)火災に遭って灰燼に帰したが(「球陽」附巻尚豊王一三年条)、三像は護国寺に遷座してあったので難を逃れたという。同八年に祝部の天願筑登之親雲上権明(唐名は康仁寿)が高応寺の頼慶に随行して薩摩に赴き、権現神像を請来して波上山に奉安した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「波上宮」の意味・わかりやすい解説

波上宮 (なみのうえぐう)

沖縄県那覇市に鎮座。伊弉冉(いざなみ)尊と相殿(あいどの)に速玉男(はやたまお)尊,事解男(ことさかお)尊をまつる。創始は不詳。社伝によれば,昔,崎山の人が漁のとき霊石を得て,これを神託によりまつったと伝える。しかし,古くより熊野信仰の浄土的な見方があり,東シナ海の彼方を望む隆起石灰岩の断崖の上の現在地に,熊野権現の拝所として社殿を建ててまつっていたと考えられている。琉球八社の第1位で,1890年には官幣小社に列格し,別当寺の波上山護国寺を分離,施設も整備されたが,太平洋戦争末期の戦闘で社殿,宝物などすべてを焼失。1953年本殿社務所を再建した。例祭は5月17日,神幸祭や奉納沖縄角力もある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「波上宮」の意味・わかりやすい解説

波上宮
なみのうえぐう

沖縄県那覇(なは)市若狭(わかさ)に鎮座。祭神は伊弉冉尊(いざなみのみこと)・速玉男尊(はやたまおのみこと)・事解男尊(ことさかおのみこと)の熊野三神。沖縄には官社とよばれて琉球(りゅうきゅう)王・尚(しょう)王家から特別の扱いを受けてきた琉球八社があり、波上宮はその最上位にある。旧官幣小社。社殿は海岸に突き出たサンゴ礁の上にある。社伝によれば、漁師が海浜で霊石を得て、豊漁の霊験があったので波上に安置したところ日本熊野権現(ごんげん)との神託があったので王家に奏請し、同社が創建されたという。1629年(寛永6)社殿は炎上、1641年尚豊王により再建された。例祭は5月17日。沖縄相撲(すもう)、空手などの奉納があり、にぎわう。

[飯尾直樹]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「波上宮」の意味・わかりやすい解説

波上宮【なみのうえぐう】

沖縄県那覇市若狭に鎮座。旧官幣小社。速玉男(はやたまのお)尊・伊弉冊(いざなみ)尊・事解男(ことさかのお)尊をまつる。琉球八社の一つ。中世に熊野権現(ごんげん)の本地をまつったのが創祀とされる。例祭は5月17日。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

デジタル大辞泉プラス 「波上宮」の解説

波上宮

沖縄県那覇市にある神社。創建年代不詳。祭神は伊弉冉尊(いざなみのみこと)・速玉男尊(はやたまおのみこと)・事解男尊(ことさかのおのみこと)。琉球八社の最上位。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android