海老芋(読み)エビイモ

デジタル大辞泉 「海老芋」の意味・読み・例文・類語

えび‐いも【海老芋/×蝦芋】

サトイモの一品種。形はエビ状で、柔らかい。京都市東寺付近で栽培され、京都名物料理の芋棒いもぼうに使う。京芋 冬》

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精選版 日本国語大辞典 「海老芋」の意味・読み・例文・類語

えび‐いも【海老芋】

  1. 〘 名詞 〙 里芋栽培品種。京都市南部の東寺付近で栽培され、収量は多くないが、肉が柔らかく味がよい。小芋の形はやや曲がり、淡赤褐色で、エビに似ている。京都の名物料理、芋棒(いもぼう)はこの芋を使用する。葉柄食用となる。あかだついも。
    1. [初出の実例]「強肴(しいざかな)は飛龍子、えびいもぜんまいに木の芽などで」(出典:蝶の皿(1969)〈秦恒平〉)

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百科事典マイペディア 「海老芋」の意味・わかりやすい解説

海老芋【えびいも】

サトイモの一品種。京都で多く栽培されるので京芋ともいう。子いもの先が曲がってエビに似るのでこの名がある。含め煮などにするが,芋棒が有名。
→関連項目雑煮

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事典 日本の地域ブランド・名産品 「海老芋」の解説

海老芋[根菜・土物類]
えびいも

近畿地方、兵庫県の地域ブランド。
主に姫路市で生産されている。明治30年代には姫路市兼田地区で栽培されていた。水稲の台風被害がかったため、所得安定の目的で栽培が広がったという。当初は大阪の富田林に次ぐ産地であり、主に京都へ出荷された。昭和30年代に栽培の最盛期を迎えた。里芋の一種で、縞模様と曲がり具合が海老に似ていることから海老芋と呼ばれる。煮物揚げ物に利用され、縁起物としておせち料理にも使われる。ひょうごの伝統野菜。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「海老芋」の解説

海老芋 (エビイモ)

植物。里芋の栽培品種。トウノイモの別称

海老芋 (エビイモ)

植物。園芸植物

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世界大百科事典(旧版)内の海老芋の言及

【サトイモ(里芋)】より

…品種はいものつき方などから数型に分類されている。すなわち,(1)子いもが多くでき,親いもから容易に離れ,子・孫いもが収穫対象とされるもの(土垂,石川早生,蘞芋(えぐいも)),(2)子いもはやや多く,親いもと密生して分離し難く,親いもはよく肥大し主収穫対象となるもの(唐芋,八頭),(3)子いもは少なく,おもに親いもを収穫対象とするもの(赤芽,海老芋(えびいも)),(4)もっぱら葉柄を食用として収穫するもの(蓮芋(はすいも)。植物分類上からはサトイモとは別種であるが,農業上はサトイモに含める)。…

※「海老芋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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