減ずる(読み)ゲンズル

デジタル大辞泉 「減ずる」の意味・読み・例文・類語

げん・ずる【減ずる】

[動サ変][文]げん・ず[サ変]
数量程度などが、もとよりも少なくなる。へる。「ダム水量が―・ずる」「価値が―・ずる」
数量・程度などをもとよりも少なくする。へらす。「死一等を―・ずる」
引き算をする。
[類語]減る減少目減り減らす約める低減半減累減逓減漸減急減激減減損縮減軽減削減減量減殺減衰減耗げんこう消耗摩耗摩滅減摩損耗摩損磨り減る磨り減らす

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精選版 日本国語大辞典 「減ずる」の意味・読み・例文・類語

げん‐・ずる【減】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]げん・ず 〘 自動詞 サ行変 〙
    1. 数量がへる。少なくなる。
      1. [初出の実例]「人の寿は八万歳なり。それがやうやう減しもていきて、百歳になる時、ほとけはいでおはしますなり」(出典:大鏡(12C前)六)
    2. 程度、度合がへる。
      1. (イ) 一般的に、程度、度合が少なくなる。減少する。
        1. [初出の実例]「我これを慮(おもんぱかり)て男色の淡きを以て、其災を減(ゲン)ぜしむるは」(出典:談義本・根無草(1763‐69)後)
      2. (ロ) 病状が軽くなる。
        1. [初出の実例]「未始参院、依御風也、自今朝、令減給云々」(出典:台記‐天養元年(1144)一二月二七日)
      3. (ハ) 技量などの程度が劣る。及ばない。
        1. [初出の実例]「学師維爾孫(ウイルソン)は、〈略〉その鎚を投ずる事、詩文の軽快なるに減ぜざりしとなり」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一一)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]げん・ず 〘 他動詞 サ行変 〙
    1. 数量をへらす。少なくする。
      1. [初出の実例]「疾病及遇雨不執作之日。減半食」(出典:令義解(718)賦役)
      2. 「てまり衣服食物なんどをも減せらるるぞ、狗馬は猟狗なんとぞ、馬は乗輿の馬の数をも減するぞ」(出典:史記抄(1477)八)
    2. 程度、度合をへらす。
      1. (イ) 等級、段階などを低くする。軽くする。
        1. [初出の実例]「法家(ほっけ)勘状にまかせて、死罪一等を減じて遠流せらるべし」(出典:平家物語(13C前)二)
      2. (ロ) 一般的に、程度、度合を少なくする。減少させる。
        1. [初出の実例]「十罪を数へ立て記すれば羽が威光を減するほどに」(出典:史記抄(1477)六)
    3. 引き算をする。数を引く。減算する。
      1. [初出の実例]「与へられたる度より三十二度を減(ゲン)じ、其差に四を乗じ」(出典:舶用機械学独案内(1881)〈馬場新八・<著者>吉田貞一〉前)

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