減る(読み)ヘル

デジタル大辞泉 「減る」の意味・読み・例文・類語

へ・る【減る】

[動ラ五(四)]
数・量・程度などが少なくなる。とぼしくなる。「収入が―・る」「水かさが―・る」⇔増える増す
すりへる。摩耗する。「タイヤが―・る」「靴が―・る」
(「腹が減る」の形で)空腹である。「腹が―・ってはいくさはできぬ」
(打消しの語を伴って用いる)気おくれする。ひるむ。臆する。「口の―・らない若僧だ」
「祐慶は少しも―・らず」〈盛衰記・五〉
[類語](1減ずる減少目減り減らす約める低減半減累減逓減漸減急減激減減損縮減軽減削減減量減殺減衰減耗げんこう消耗摩耗摩滅減摩損耗摩損磨り減る磨り減らす/(3空くあく欠ける

め・る【減る】

[動ラ四]
へる。少なくなる。
「地ガ―・ッタ」〈日葡
衰える。弱る。めいる。
「過言申す者は必ず奢り易く―・り易し」〈甲陽軍鑑・三〇〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「減る」の意味・読み・例文・類語

め・る【減・下】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. へる。少なくなる。また、下がる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. 衰える。弱る。めいる。
    1. [初出の実例]「人のいりめなるをめりたりといふ、如何」(出典:名語記(1275)六)
    2. 「霜にも痛まず、雪にもめらず」(出典:大淵代抄(1630頃)二)
  4. 邦楽で、基本の音より低い調子にする。⇔かる
    1. [初出の実例]「望憶は機を緩く持故に、調子のめるを癖とす」(出典:八帖花伝書(1573‐92)三)

へ・る【減・耗】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 量・数・程度などが減少する。大きさが小さくなる。乏しくなる。
    1. [初出の実例]「御はらのふくれへらせ給て」(出典:今鏡(1170)九)
    2. 「丸子河の洪水いまだへらざれば、渡す事不叶して」(出典源平盛衰記(14C前)二一)
  3. ( 「腹がへる」の形で ) 空腹になる。ひもじくなる。
    1. [初出の実例]「腹もへらうぢゃアねへか」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三)

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