デジタル大辞泉
「湯浅常山」の意味・読み・例文・類語
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ゆあさ‐じょうざん【湯浅常山】
- 江戸中期の儒者。備前国(岡山県)岡山の人。名は元禎。字は之祥。通称新兵衛。八田龍渓に古学を学び、服部南郭に古文辞学を学ぶ。池田侯に仕えて信任が厚かったが、清廉に過ぎて讒言され、国元で蟄居を命じられた。以後は著作に専念した。古今の名将の節義を記した「常山紀談」、蘐園の消息を伝えた「文会雑記」などを著わした。宝永五~安永一〇年(一七〇八‐八一)
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湯浅常山
ゆあさじょうざん
(1708―1781)
江戸中期の儒学者。名は元禎。字(あざな)は之祥。岡山藩士の家に生まれる。1732年(享保17)江戸に出て、服部南郭(はっとりなんかく)に入門した。以後は主として岡山に住み、藩命で江戸にくる機会ごとに南郭や太宰春台(だざいしゅんだい)の教えを受けた。篤実な人柄によって藩の重臣に進み、藩政に寄与したが、晩年失脚した。儒者としての業績にとくにみるべきものはないが、戦国時代の武将の逸話を収集した『常山紀談』や、南郭や春台など荻生徂徠(おぎゅうそらい)一門の人々の言行を記録した『文会雑記』(1782序)の著者として聞こえる。
[日野龍夫 2016年7月19日]
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湯浅常山【ゆあさじょうざん】
江戸中期の儒学(古学)者,漢詩人。名は元禎,字は之祥(ししょう)。備前(びぜん)岡山藩士。服部南郭(はっとりなんかく),太宰春台(だざいしゅんだい)に学んだ。藩の要職を歴任したが,直情径行によって退けられ,以後は著述に専念した。武芸にも長じ,《常山紀談》を著した。ほかに《文会雑記(ぶんかいざっき)》《常山文集》など。
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湯浅常山
没年:天明1.1.9(1781.2.1)
生年:宝永5.3.12(1708.5.2)
江戸中期の古文辞学派の儒者。名は元禎,字は之祥,通称は新兵衛,常山は号。備前岡山藩士。幼いときから学を好み江戸に出て服部南郭に入門。そのあと家督を継ぎ郷里にいること8年ののち,江戸に出て太宰春台,井上蘭台,松崎観海らと親交を結んだ。寺社奉行や町奉行を務めたことがあるが,重臣に忌まれて明和6(1769)年蟄居を命じられたという。以後著作に専念している。武人肌の人物ではあるが,博覧強記で古今の事績に詳しかった。とりわけその著『常山紀談』には武将の逸話が,『文会雑記』には荻生徂徠一門の学者の逸事,人物評,書籍談などが生き生きと語られており,興味が尽きない。<著作>『文会雑記』(日本随筆大成1期14巻)
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湯浅常山 ゆあさ-じょうざん
1708-1781 江戸時代中期の儒者。
宝永5年3月12日生まれ。湯浅子傑の子。備前岡山藩士。江戸で服部南郭,太宰(だざい)春台にまなぶ。寺社奉行,町奉行などを歴任したが,明和6年(1769)失脚。戦国-江戸時代初頭の武士の逸話集「常山紀談」や,荻生徂徠(おぎゅう-そらい)の門人からの聞き書き「文会(ぶんかい)雑記」をあらわした。安永10年1月9日死去。74歳。名は元禎。字(あざな)は士(之)祥。通称は新兵衛。
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湯浅常山
ゆあさじょうざん
[生]宝永5(1708).3.12. 岡山
[没]天明1(1781).4.9.
江戸時代中期の古文辞学派の儒学者。名は元禎,字は士祥,通称は新兵衛,本三郎。常山は号。備前岡山藩士,曹子漢に儒学を学んだ。江戸に出て服部南郭,太宰春台に古文辞学を学び,井上蘭台,松崎観海らと交わった。藩に帰って家を継ぎ,町奉行,判形役などを歴任したが直言により蟄居を命じられ,著述に専念。著書『常山紀談』 (1739) ,『文会雑記』『元禎筆記』。
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湯浅常山 (ゆあさじょうざん)
生年月日:1708年3月12日
江戸時代中期の儒者;備前岡山藩士
1781年没
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世界大百科事典(旧版)内の湯浅常山の言及
【常山紀談】より
…戦国期(天文・永禄)より江戸時代初期に至る間の名ある武将,戦う武士の言行,風俗,節義を伝聞異説をも記し,己の鑑戒としたものを刊行したものである。湯浅常山は幼年より史伝を好み,長じて儒学に名あり,兵学に優れ,槍剣の術を極め,寺社・町奉行等を歴任し,家老格になった人物であり,実践家として,その規範としたものであろう。異本が数種あり,版本,活字本も多い。…
※「湯浅常山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」