日本歴史地名大系 「湯田川温泉」の解説
湯田川温泉
ゆたがわおんせん
湯田川地区の中央にある。庄内三湯の一。和銅五年(七一二)に、一羽の傷ついた白鷺が湧出する湯に浸り、傷を治して飛去ったことから発見されたと伝える。その故事から
効能は、天保三年(一八三二)の木版刷の羽州荘内田川温泉図付温泉の記には「中風・脚気・疝気・上昇・眼疾・疥癬・諸瘡に妙あり。惣て諸症に験ありて障ある事なし。只風邪悪寒頭痛の気味あるもの必浴すべからず」とある。この温泉図には正面の湯・学頭の湯・田の湯のほかに、湯印(内湯の旅籠屋か)が一二軒、旅籠屋印(内湯なしの)八軒がみえている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報