準起訴手続(読み)じゅんきそてつづき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

準起訴手続
じゅんきそてつづき

公務員による職権濫用罪など特定の罪につき検察官不起訴処分をなしたことに対し,告訴人または告発人の請求に基づき,裁判所が事件を審判に付す手続をいう (刑事訴訟法 262以下) 。付審判手続ともいう。検察官の不当な不起訴処分に対する対抗手段であり検察官の訴追裁量の適正を期するための制度である。同一目的の制度として検察審査会による審査の制度があるが,その審査の結果には法的拘束力がないのに対し,準起訴手続の開始決定がなされれば,公訴提起効力が生じる点で,両者には大きな差異がある。審判に付することが決定された事件については,弁護士のなかから特別検察官が選任され訴訟追行にあたる。

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百科事典マイペディアの解説

準起訴手続【じゅんきそてつづき】

職権濫用罪について告訴・告発した者が,検察官の不起訴処分に不服があるときに,裁判所に事件を審判に付するよう請求する手続(刑事訴訟法262条以下)。付審判手続ともいう。裁判所が当該公務員を審判に付する決定をしたときは,公訴提起があったものとみなし,裁判所指定の弁護士が検察官に代わって公訴を維持する。
→関連項目公訴権濫用論

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世界大百科事典 第2版の解説

じゅんきそてつづき【準起訴手続】

公務員の職権濫用罪について告訴または告発があったにもかかわらず,検察官が公訴を提起しない処分をしたときに,告訴人または告発人の請求により裁判所が事件を審判に付する決定をする手続(刑事訴訟法262~269条,刑事訴訟規則169~175条)。付審判手続ともいう。職権濫用罪(刑法193~196条,破壊活動防止法45条)については起訴独占主義の原則どおりであると,時として,検察官が内部者の犯罪を〈職務熱心のあまり〉とみて不起訴処分に付する傾向が避けられないので告訴人等に付審判請求権を認めたのである。

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精選版 日本国語大辞典の解説

じゅん‐きそてつづき【準起訴手続】

〘名〙 検察官が公務員の職権濫用罪について不起訴処分にした場合、告訴・告発をした者がその処分を不服として裁判所の審判を求める手続。裁判所が審判に付する決定をしたときは、公訴の提起があったものとみなされる。付審判手続。

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世界大百科事典内の準起訴手続の言及

【起訴】より

…そもそも検察官は公訴権行使のために設けられた機関であるから,検察官が公益の代表者として起訴を独占するのは必然的な方向であるが,日本ではその度合いがとくに高い。すなわち,公務員の職権濫用罪に関する〈裁判上の準起訴手続〉(〈付審判請求手続〉ともいう)において,裁判所の決定により公訴提起があったものとみなされ,検察官の職務を行う弁護士(いわゆる〈指定弁護士〉)が公訴の維持にあたるのが,唯一の例外である(刑事訴訟法262~269条)。これは,検察官が不当に起訴しない場合の弊害を防ぐため,起訴独占主義を修正したものである。…

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