デジタル大辞泉 「濡つ」の意味・読み・例文・類語
そぼ・つ【×濡つ】
[動タ四]
1 雨や涙などにしっとり濡れる。うるおう。
「浅みにや人はおりたつ我がかたは身も―・つまで深きこひぢを」〈源・葵〉
2 雨がしとしと降る。そぼ降る。→降り
「あけぬとてかへる道にはこきたれて雨も涙もふり―・ちつつ」〈古今・恋三〉
[動タ上二]1に同じ。
「あさ氷とくる間もなき君によりなどて―・つる袂なるらむ」〈拾遺・恋二〉
[補説]現代では「濡れそぼつ」などの形で文章語としてのみ用いられる。また、2は、連用形の用例しかないので、活用は上二か四段か判定しがたい。
[類語]濡れる・湿る・潤う・湿す・濡らす・潤す・濡れそぼつ・湿気る・潤む・浸潤・じめつく・じとつく・そぼ濡れる・しょぼたれる・しょぼ濡れる・潮たれる