潤う(読み)ウルオウ

デジタル大辞泉 「潤う」の意味・読み・例文・類語

うるお・う〔うるほふ〕【潤う】

[動ワ五(ハ四)]
ほどよい水分を帯びる。水分が行き渡る。湿る。「慈雨田畑が―・う」
利益恩恵を受ける。「地域が―・う」
豊かになる。ゆとりができる。「ふところが―・う」
[類語](1湿る濡れる湿す濡らす潤す濡れそぼつ湿気る潤む浸潤湿気湿り気水分水気湿度湿り多湿潤いじめつくじとつくそぼつそぼ濡れるしょぼたれるしょぼ濡れる潮たれる/(2もうける稼ぐ得る一稼ぎする商売する得する利する益する潤す金になる受益一儲け丸儲けぼろ儲け金儲け営利荒稼ぎ一攫千金海老で鯛を釣る濡れ手で粟焼け太り甘い汁を吸ううまい汁を吸う懐を肥やす私腹を肥やす私利を貪る・一山当てる

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精選版 日本国語大辞典 「潤う」の意味・読み・例文・類語

うるお・ううるほふ【潤・霑】

  1. 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙
  2. 湿りけを帯びる。水分を含んで生気を帯びる。しめる。ぬれる。
    1. [初出の実例]「流(いづ)る汗(あせ)身に浹(ウルほ)ひ、声乱れ、手動(わなな)く」(出典日本書紀(720)皇極四年六月(図書寮本訓))
    2. 「その娘さんの大きな潤(ウルホ)った眼が」(出典:行人(1912‐13)〈夏目漱石〉帰ってから)
  3. 恩恵をこうむる。恵みをうける。
    1. [初出の実例]「而るを遼邈(とほくはるか)なる地(くに)(なを)未だ王沢(うつくしび)に霑(ウルホハ)ず」(出典:日本書紀(720)神武即位前甲寅年(北野本訓))
    2. 「さらば恩光にてらされ徳光にうるほひて、国も富み」(出典:保元物語(1220頃か)上)
  4. 乏しい状態のものが、何かのおかげで豊かになる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「萎びてゐた自分の心が、刻々に希望のある歓びに潤うて来る」(出典:青草(1914)〈近松秋江〉三)

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