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発遣 はっけんfa qian

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

発遣
はっけん
fa qian

中国,清の刑罰の一種。死刑に次ぐ重刑。囚人の顔に入墨をしたうえで,新疆のウルムチ,満州のチーリン (吉林) など 18省外の辺地に追放し,かつ,杖 100を併科する。囚人は「種地」あるいは「当差」とされて,屯田の開墾または公共の雑役に使われ,罪状の重い者は「為奴」とされて,駐屯軍に奴隷として給された。種地,当差の者は改心の情があれば5年後にその地の民籍に繰入れられ,鉱廠での労役に従事すれば,種地,当差は 15年で,為奴は 17年で本籍に回帰が許された。発遣の制は辺境の開拓に効があったが,清代後期には治安不穏などのため,規定どおりの実施は困難となり,一部はほかの刑に切替えられた。

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デジタル大辞泉の解説

はっ‐けん【発遣】

[名](スル)差し向けて行かせること。使者などを派遣すること。
崇神天皇の大御世に四道将軍を―し給へり」〈吉岡徳明・開化本論〉

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大辞林 第三版の解説

はっけん【発遣】

( 名 ) スル
使者などを送り出すこと。出張させること。派遣。 「之を斯都に-せり/経国美談 竜渓
〘仏〙
密教で、修法のために迎えていた仏・菩薩を修法の終わったのち、その本来の場所へ送り返すこと。撥遣。奉送。
浄土教で、阿弥陀仏が衆生を浄土へ招きよせることに対し、釈迦が西方浄土への往生を勧めること。

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世界大百科事典内の発遣の言及

【刑罰】より

…徒刑は塩場(えんじよう)や鉄冶(てつや)に送って一定期間の強制労働を科するもので,流刑は宋代の編管に類するという。清代には充軍は実質的に流刑と異ならないものとなったが,入墨して新疆,黒竜江,吉林など辺境へ送り,強制労働させる発遣(はつけん)が行われた。また枷号(かごう)という昼間に首かせをつけて役所の前にさらす杖刑への付加刑があった。…

【流刑】より

…妻,妾は必ず随従し,直系の尊属卑属は従う義務はないが願い出れば許され,受刑者が死亡すれば家族は願い出て帰ることができる。清代も原則は同じで上記3等の差があるが,必ず杖一百を加えられ,さらに流の軽いものに〈遷徒(せんし)〉,重いものに〈充軍〉〈発遣〉がある。充軍に5等の差があり,最も重いものは雲南,貴州,広東,広西に流するのが常例で,軍関係の労役につかせる。…

※「発遣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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