神保石(読み)じんぼせき(その他表記)jimboite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「神保石」の意味・わかりやすい解説

神保石
じんぼせき
jimboite

ホウ酸塩鉱物の一つ。1963年(昭和38)、鉱物学者渡邊武男(1907―1986)らによって記載された鉱物。1938年に渡邊が記載した小藤石(ことうせき)のマンガン置換体。変成層状マンガン鉱床中、比較的高い変成度の変成作用を受けた高品位のマンガン鉱石中に存在する。栃木県鹿沼(かぬま)市加蘇(かそ)鉱山閉山)、群馬県勢多(せた)郡東(あずま)村(現、みどり市東町)利東(りとう)鉱山(閉山)、福井県三方(みかた)郡三方町(現、三方上中(かみなか)郡若狭(わかさ)町)藤井鉱山(閉山)などの産出例が知られる。外国での産出の報告はない。自形は発達せず、粒状、あるいはその集合体を形成する。東京帝国大学鉱物学教室の開祖神保小虎にちなんで命名された。

加藤 昭 2017年5月19日]


神保石(データノート)
じんぼせきでーたのーと

神保石
 英名    jimboite
 化学式   Mn3[BO3]2
 少量成分  Mg,Fe
 結晶系   斜方直方
 硬度    5.5
 比重    4.09
 色     淡紫褐
 光沢    ガラス
 条痕    白
 劈開    二方向に完全
       (「劈開」の項目を参照

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最新 地学事典 「神保石」の解説

じんぼせき
神保石

jimboite

化学組成Mn3(BO32の鉱物。小藤石のMnの置換体。直方晶系,空間群Pnnm,格子定数a0.5638nm, b0.8714, c0.4633,単位格子中2分子(?)含む。劈開{110}完全,裂開{101}あり,硬度5.5,比重3.98。双晶(101),集片双晶。肉眼では淡紫褐色,ガラス光沢。薄片中無色,光軸面//(010),方位X=a, Y=b, Z=c, 2V(+)35°,光分散rvテフロ石識別困難。光軸角が小さいことと劈開顕著なことで識別。小藤石と同形。屈折率α1.792, β1.794, γ1.821。MnはMg, Feにより置換。HCl, H2SO4, HNO3などに可溶。共生鉱物は菱マンガン鉱・テフロ石・アレガニー石・アラバンド鉱など。渡辺武男ほか(1963)により栃木県加蘇鉱山から発見,神保小虎の名にちなんで命名。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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