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税効果会計 ぜいこうかかいけい tax effect accounting

7件 の用語解説(税効果会計の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

税効果会計
ぜいこうかかいけい
tax effect accounting

会計上の税引前利益に対応する真の法人税などの金額を損益計算書に計上するとともに,その金額から見て前払いまたは未払いになっている税金の金額を,資産または負債として貸借対照表に計上するための会計手続きのことで,税金の期間配分ともいい,日本でも徐々に普及する兆しが見られる

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵2015の解説

税効果会計

収益または費用(益金・損金)の財務報告上と税務申告上の認識時点の差異や、資産または負債の額に差異がある場合、そのような差異による税金支払額への潜在的な影響額を税効果といい、それを扱うのが税効果会計。代表的なものが繰り延べ税金資産。銀行が融資先の倒産等に備えて計上する貸し倒れ引当金のうち、税法上損金となるのは破綻先に対する引当金のみ。破綻した時点で払い過ぎた税金が戻ってくるのだが、この将来戻ってくる税金を見込んで自己資本に計上できるのが繰り延べ税金資産。金融庁は向こう5年間分の利益見込額までを自己資本にカウントできるというルールを設けていた。しかし、2003年のりそなグループの実質倒産(国有化)時は監査法人がその期間を3年間分としたため予想外の公的資金注入という事態が生じた。

(小山明宏 学習院大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

ぜいこうか‐かいけい〔ゼイカウクワクワイケイ〕【税効果会計】

企業会計税法の認識の相違によって、会計上の税引前当期純利益と税法上の課税所得の間に一時的に差異が生じた場合に、税引後当期純利益が適切に表示されるように調整するための会計上の手続き。
[補説]例えば、ある会計期間に計上した費用の一部が税法上は認められず当期損金不算入となった場合、会計上算定される税額よりも実際に納付する税額の方が大きくなる。このような場合、会計上は、翌期に支払うべき税金を前払いしたものとみなし、損益計算書上では法人税等調整額として法人税等から差し引き、貸借対照表上では繰延税金資産として計上する。

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株式公開用語辞典の解説

税効果会計

企業会計上の「資産」または「負債」の額と、課税所得計算上の「資産」または「負債」の額が、相違している場合に、(法人税やその他利益に関する金額を課税標準とする)税金の額を、適切に期間配分すること。法人税等を控除する前の税引前当期利益(税引前当期純利益)と法人税等を、合理的に対応させることを目的とする手続き。たとえば企業は取引先の破綻に備えて、取引先の債権の一定割合を税務上、貸倒引当金としてあらかじめ損失を計上することができる。これにより、この分だけ税金を払わずに済む。ただし、一定割合以上に貸倒引当金として計上した場合には、税務上損失とはならず、税金を払わなくてはならない。この税金については、取引先が実際に破綻して現実に損失が出た場合には還付されるが、それまでは、税務上損失にはならず、課税所得がそれだけ多くなる。しかし税効果会計を用いると、この部分に対して、繰延税金資産として、あらかじめ税金を払わなかったことにしておくことができる。この例を銀行にあてはめて考えると、税効果会計は銀行にとっては大きなメリットとされている。課税所得計算上は、実際に貸倒れが起きるまでは損失を算入することができないが、企業会計上、有税処理した課税所得にかかる税額を、繰延税金資産として財務諸表上に計上することができるので、その結果、自己資本を増加させることができるからである。

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会計用語キーワード辞典の解説

税効果会計

企業会計における損益や資産・負債の認識と法人税上の認識が異なるものについて、法人税等の金額を適切に配分することを税効果会計と言います。法人税等が課税所得に基づいて計算されているため企業会計上、計算された利益と異なり、ズレが生じることがあるのです。そのズレを解消するのが税効果会計です。

出典|(株)シクミカ:運営「会計用語キーワード辞典」
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大辞林 第三版の解説

ぜいこうかかいけい【税効果会計】

会計手法の一。税金を企業会計上の利益をもとに算出し、税務会計上の実際の税額との差を前払いや未払いとして処理する。 → 繰延税金資産

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

税効果会計
ぜいこうかかいけい

税引前利益と税金費用とを合理的に対応させるために、法人税等を適切に期間配分する会計手続。法人税等には、企業所得を課税の基礎とする法人税、住民税、事業税などが含まれる。
 企業会計上の利益計算と税務会計上の課税所得計算とはその目的が異なるため、損益の範囲や認識のタイミングに違いがある。このため税効果会計を適用しない場合には、課税所得に税率を掛けた額が法人税等として計上され、法人税費用が税引前当期純利益と期間ごとに対応せず、また、将来の法人税等の支払額に対する影響(税効果)が表示されないことになる。このミスマッチを解消するために、1998年(平成10)に「税効果会計に係る会計基準」が設定された。
 税引前当期純利益と課税所得の間に不一致が生じる原因には「永久差異」と「一時差異」がある。永久差異とは、受取配当金や交際費のように、永久に解消されない不一致であり、会計上と税務上の損益項目の範囲の違いによって生じる。一時差異とは、不良債権の有税償却のように、損益を認識するタイミングの違いによって生じるものであり、将来のある期間に解消される。税効果会計の対象となるのは、この一時差異である。これには、差異が解消する期の課税所得を減額する効果をもつ「将来減算一時差異」と、逆に課税所得を増額する効果をもつ「将来加算一時差異」とがある。前者は法人税等の前払いという性格をもつので、将来回収されると見込まれる税額を繰延税金資産として貸借対照表に計上する。反対に、後者は法人税等の後払いという性格をもつので、将来支払うと見込まれる税額を繰延税金負債として計上する。[濱本道正]
『トーマツ編『税効果会計の経理入門』(2008・中央経済社)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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