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結綿 ゆいわた

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

結綿
ゆいわた

結婚前の女性が結う日本髪の一種。江戸時代後期から始り,島田髷 (まげ) に懸綿 (かけわた) を掛けたもの。この懸綿は幅3寸 (約 10cm) ,長さ2尺5寸 (約 82cm) 程度で,芯に綿を入れてくけた,赤や桃色など美しい鹿の子絞りの帯状のもの。この結綿は当時の若い女性の和装を一層引立てたので広く流行した。鬢 (びん) や髱 (たぼ) は島田髷ほど長く出さないで結うのが特色。日本髪としては現在でも桃割れとともに多く見られる。

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デジタル大辞泉の解説

ゆい‐わた〔ゆひ‐〕【結綿】

数枚重ねた真綿(まわた)中央を結び束ねたもの。祝い物に用いる。
島田髷(しまだまげ)の一。髷の幅を広くし、その中央に鹿の子絞りなどの手絡(てがら)をかけて結ぶもの。未婚女性の髪形。結綿島田。
紋所の名。1を図案化したもの。
日本建築で、大瓶束(たいへいづか)の下端の虹梁(こうりょう)を挟む部分。また、そこに施された1のような形の装飾彫刻。懸魚(げぎょ)勾欄親柱などに施された同様な形の繰り形にもいう。

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百科事典マイペディアの解説

結綿【ゆいわた】

幕末〜明治の女性の髪形。島田髷(まげ)の系統で,髷の腰に鹿の子をかけたもの。幕末のつぶし島田の髻(もとどり)に緋縮緬(ひぢりめん)をかけたのが変化したもので,明治以降若い娘,ことに下町娘に愛用された。

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大辞林 第三版の解説

ゆいわた【結綿】

祝い物に用いる真綿。真綿の中央を結び束ねたもの。
日本髪の髪形の一。島田の中央に赤い鹿の子絞りなどの懸け綿をかけたもの。未婚の若い女性の髪形。結綿島田。
家紋の一。を図案化したもの。
〘建〙 大瓶束たいへいづかの下部などに施されたの形に似た彫刻。綿花わたばな

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

結綿
ゆいわた

結綿島田髷(まげ)の略称で、嫁入り前の若い女性たちが結んだ髪形である。桃色、緋(ひ)色の鹿(か)の子の手絡(てがら)を島田髷の上に掛けた髪形で、その始まりは明治に入ってからである。この髪は高島田と違って、鬢(びん)や髱(たぼ)をあまり張り出さないように結い上げる。つまり、あまり張り出さないことによって、手絡の美しさが一段と映えるのである。今日、新日本髪となってからも結綿が喜ばれるのは、その美しさに起因している。[遠藤 武]

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世界大百科事典内の結綿の言及

【髪形】より

…幼児のおもに男子の髪形に,髪を剃り落とし,部分的に髪を残した髪形が近世より流行し,芥子坊(けしぼう),ごんべ(権兵衛),ぼんのくぼ(盆の窪)などの名がある。江戸後期から明治にかけて,女子は少女期になると,髷をつけ,おたばこ盆,桃割(ももわれ),結綿(ゆいわた),島田と,嫁入前まで年齢に応じて結い分けられていた。【橋本 澄子】
[明治以降]
 1871年(明治4)の〈散髪脱刀令〉は,従来の一般男子の丁髷(ちよんまげ)が外国と対等に付合いをする支障になるからという,外交上の目的から発せられたが,一般には〈文明開化のシンボル〉として受け取られていた。…

※「結綿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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